史上初!?ツインレピータ大実験!

0.まえがき

ツインレピータ。って、何のことだと思います?。ねぇ。訳の分からん言葉をいきなり発明して一人で「大実験」ですよ、困ったもんです。まぁ、ツインレピータなんて言って実は大したことではなくて、同じ場所にレピータを二台置いてどういう動きをするものかを見るだけ、って言う、どうでもいいっちゃぁどうでもいい実験なんですが。何で二台あるか、って?。いやまぁ、それは、その。まぁ、分かる人には分かるよね、ってことでお茶を濁して逃げますが。はい、逃げますとも。


1.ツインレピータ実験の概要と目的

と言うことで、ツインレピータ実験。これはどういうことかと言うと、簡単に言うと、レピータが無いとちょっと電波がやばいような家に、なぜかレピータを二台も置いてしまおうと言うものなのです。なぜにこんなことをやるのかと言いますと、単純に、パケット通信をしながらも音声の待ち受けもちゃんと出来ると便利だなぁ、ってだけなんですね。
もくろみ図
ってのが、レピータってのは、そもそも1ch分しか回線を通さない仕様になっているんです。たとえば、通常時には、基地局からの制御チャネルの信号を中継して送信しているのですが、ひとたび音声通話を始めると、音声通話のために唯一の回線を使ってしまい、制御チャネルの中継を止めてしまいます。すると。「圏外」になっちゃうんですよ。なので、一人がレピータを使用中は、他の人は通話は愚か、待ち受けさえも出来なくなってしまうんですね。で、これが、パケットでも全く同じことが起こってしまうんです。ただ、ちょっと不思議なのが、パケット通信中に限り、通信中でもなぜか「圏外表示」にならない、つまり、アンテナバーは立ってるけど発着信だけ出来ない、という状態になるんです。なんだこりゃ。ともかく、非常に困った仕様なんですよね、これ。ってのが、年末年始や5月連休、夏休みなどには、我が実家ではパケット回線が大盛況なんですよ。兄弟にAirH”ユーザがいて。なので、こっそりと一回線使われていたりすると、知らぬ間に着信を逃していたり、発信しようとして失敗して「なぜに~」と悩んだりすることがあるんですよ。そこで。二台置くことで、パケットで使われている最中でもちゃんと待ち受けも発信も出来るようになるのではないか、と言うことで、試してみたと言うのが今回のお話。


2.二台置いてみる

何はともあれ、二台置いてみなければなりません。私の実家、どんなにがんばっても通常は1局しか使えない、と言うのは、アンテナの実験かどこかで書いたかと思いますが、最近さらに状況が悪化しているようで(家と基地局の間にある山に民家か何か出来たらしい)、「使えないけど電界測定でぎりぎり見える」と言う基地局も見えなくなってしまい、正真正銘、見えるのは1局だけとなってしまいました。さてそんな状況、レピータは、一つの基地局に対して二台が同時にきちんと接続できるのでしょうか。というのが、レピータのCS-ID、これが、接続先基地局のCS-IDを元に決められているようで、二台同時に同じ場所に置くと競合しちゃうんではないかとちょっと心配だったわけです。

で、結果から言いますと、なーんの問題もなく機能しました。電界測定してみると、きちんと3つのCS-IDが表示されます(本物+レピータx2)。意外なことに、通常下4桁のCS-IDが接続先基地局のものとなるはずの所が、二つ目のレピータの下4桁が違うものになってしまっていました。見た感じ、なんか、ちょっとした法則があるような気がします(ビットシフトとか・・・)。

まぁそれは良いとして、試しに両方同時にちゃんと機能するのかを試してみます。方法は簡単。本物の基地局が見えない位置に行って(というより基地局に電波が届かないように覆って)、一つの電話機からもう一つの電話機にライトメールを送るだけ。いや、両方で同時に電話をかける、って言う手もあるんですが、一つの電話が通話中にちゃんと着信できるか、ってところが一番のキモなので、一つの電話はライトメール送信(=発信)、もう一つはライトメール着信というようにしてみたわけです。ちなみに、ライトメール、ご存知の方も多いかとは思いますが、発信・着信とも、音声通話と全く同じメッセージシーケンスで行われます。で。ちょっと話がややこしくなるので、音声端末二台を、X、Yとし、レピータ二台をA、Bとします。まず、Xから送信します。すると、Aのレピータの「通信中」ランプが点灯。直後にYの電話機が反応し、Bのレピータの「通信中」ランプが点灯し、それからBの通信中ランプが消えて、呼び出し音がなってメール送信完了となりました。ちゃんと、Aを使用中にも、Bの方を経由してページングメッセージは届けられ、ちゃんとB側に対してリンクチャネルを要求してから回線確立が出来ているようです。ってことで、一台使用中にもちゃんと着信は出来るようになりました。わーい。


3.パケットと音声を同時に使ってみる

さて、ここで次の問題。パケットを使っている最中にちゃんと音声が使えるのか、という点です。これ、簡単なようで意外と怪しい。ってのが、最初にも言いましたが、パケット使用中は、なぜか「圏外」にならないんです。どういうわけだか、ちゃんとアンテナ表示がある=レピータの制御チャネルが見えている(?)ってこと。たとえばAのレピータでパケット使用中に発信したとき、Bレピータではなく、(なぜか圏内扱いになっている)Aの方にリンクチャネル要求に行ってしまうと言うことがあるのではないかと、そういうわけなんですよ。

まぁ案ずるより産むが易し。やってみれば良いのです。方法はまたも簡単極まりなく、電話機Y(AirH”Phone)から32kパケットで接続してネット閲覧をしている最中に、Xから発信してみれば良いだけのこと。やってみます。まずYで接続すると、Aの通信中ランプが点灯。ちょっとスピードは遅いですが、普通にWEB閲覧は出来ます。そのまさに通信中に、Xから発信。すると、ちゃんとBのレピータが反応してくれました。何度やっても問題ないようです。まぁ、ぶっちゃけた話、Aのレピータはパケット通信に忙しいので「聞いちゃいない」状態、リンクチャネル要求に対する応答はいやでもBの方から帰ってくるってことですな。当たり前のことですが、取りあえずは実験してみました、ということで。はい。


4.128kパケット通信

いきなりネタを明かしてしまいますが、実を言うと、今回こんなレポートを書くつもりは更々無かったんです。純粋に、便利に使いたいのでレピータを二台置いてみただけなんですよ。が、128kパケットで使ったとき、意外な挙動を示したので、こうやってレポートにまとめていると言うわけなんです。つまり、この節を書くためだけにここまで引っ張ってきたってことなんですよ(がびーん)。

事の発端はですね、私の兄弟がAirH”を使っているときのこと。いや、私自身は、どうせレピータは速度でないし、128kで使うと最優先で無視される局になってるみたいだから意味無いし、なんて思って、32kで使ってたんですが、その、兄弟はあまり気にせず、いつも通り128kで繋いでいたわけですよ。で、彼はちょっと大き目のファイル(1MBとか)をダウンロードしていたんですが、そのダウンロード速度が、2.5kB/secとか出てるんですよ。20kbps相当。元々、レピータ経由では、ピークでも12kbpsしか出ないはずなのに、出てます。単に表示上の間違いかとも思いましたが、実際にDL時間は短いし、zipファイルだったのでトルネードWEBも効かないし。???。ってことで、りにゃざうで128kで接続し、速度計測サイトで調べてみました。

ツインレピータ128k

22kbps。???。

32kで接続し直して、もう一度同じサイトに行って見ます。

ツインレピータ32k

12kbps。???。

今度は、ちゃんとレピータの挙動を見ながら、128kで接続してみます。すると。

128kで接続すると、ちゃんと両方のレピータの通信中ランプが点灯してるんです。レピータ2台を束ねて通信することが出来てるみたいなんですね(下図)。

ツインレピータ128kの図

うちの最寄り局は、一局2ch64k対応局、なので、結果として2ch接続できている、と言うことみたいです。また、64kパケット対応、と言った場合、同じ端末から連続した2chを割り当てることが出来る場合のみ使える(つまり、誰かが32kで使用中に同じく32kで接続すると同じパケットチャネルを共有することになる)と思っていたのですが、2ch対応局では二人が接続した場合はちゃんと振り分けてくれるように見えます。というのも、二台のレピータを経由すると言うことは端末から見れば別々の基地局に繋いでいることに相当するわけで、基地局から見てもやはり別々の端末から接続要求を受けたように見えるはずですから、状況としては別々の人が同じ64kパケット対応局に32kで接続しに行ったのと同じはずです。こういう状況できちんと別チャネルに振り分けてくれているわけですから、複数チャネル対応局、意外と細かいことまで面倒見てくれているってことですね。

レピータ無し128kの図
↑ふつうはこんな感じ。

また、これも偶然発見してしまったのですが、通信量が少ない(回線維持のための定期pingだけとか)状態でしばらく置いておくと、片方の通信中ランプが消えてしまいます。128k、通信量に応じて、その場でリンク数をころころと変えていたみたいです(下図)。

ツインレピータ128k回線休止

おそらく、通常の128kでも同じように、通信量によってリンク数を増減させているものと思われます。AirH”速度考察で、通信開始時に段階的に速度が上がっていっているように見える、と言う点について、当時は基地局それぞれが利用状況に応じて帯域制御をしている、と思っていましたが、どうやら、通信量に応じて端末自体がリンク数を増減させている、というのが正解だったようです(下図)。

パケット128k4チャネル
↑↓
パケット128k3チャネル
↑↓
パケット128k2チャネル
↑↓
パケット128k1チャネル

やはり、ずっとリンクを維持したまま帯域だけ制御するよりは、リンク数そのものを増減させる(つまり無駄なリンクはすぐ切っちゃう)方が制御的にも簡単ですし、省電力にもなる、ということでしょう。

と言うことで、ツインレピータで意外な所の挙動が分かってしまいました。

5.まとめ

と言うことで、レピータ二台を使っていろいろとやってみたわけですが、まぁ、レピータ二台が無事に動いてくれたことにはさほど大きな驚きはなかったんですね、実は。ってのも、あるデパートで、各階にレピータを一台ずつ設置してあるのを見たことがあり、それがやっぱりちゃんと機能していたからです。レピータ、確かに電力は低いですがそれでもデパート内に設置すれば2~3階程度は貫通してしまうくらいの能力はあります、これがお互い干渉せずに動作してるんですから、今回の実験なんてまるで無意味。それよりも、128kパケットを使ったときに見せた挙動から、128kパケット方式の仕組みが結構分かってきたことの方が、ツインレピータ実験をやった大きな成果と言えそうです。ってことで、超久々に、AirH”コーナーの更新でもやってみようと思ったりする今日このごろ。以上、ツインレピータ実験でした。



実験協力(笑):DDIポケット←えぇ~!?



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