できたら便利!AirH”でIP電話!~リベンジ編
と言うことで、前回の実験では、最大30秒という超すごい遅延で使い物にならなかったIP電話@AirH”、しかし、今頃になって思い出しちゃいました、そう、128kサービスでなら、ひょっとすると使い物になるのかも!?と言うことなのです。と言うことで、早速再実験開始にございます。

さて、詳しい話は前回を読んでください。大体使用ソフトやセッティングは前回使用したものそのままです。ソフトのバージョンアップさえしてません(苦笑)。しかし、今回は、AirH”の128kサービスを利用することにするわけで、その点が前回と大きく異なります。

一方、今回は前回にない問題点が一つだけあります。それは、「相手がいない」と言うことです(苦笑)。そう、私の周辺に、128kAirH”を利用していて実験に協力してくれそうな人がいないということが問題となってきます。しかし、これに関しては、怪しげな解決法を考えました。それが、「自宅内IP電話」です。

AirH”IP電話実験構成図

この「自宅内IP電話」とはどういうものか・・・簡単に説明すると、私の部屋にあるPC1で、128kAirH”で接続します。もう一台のPC2(こちらは液晶がお釈迦になったため最近めっきり使われなくなった先代のノートPCを使います)で、通常のPIAFS64kで接続するわけです。そう、ここまで書いてしまえばおわかりですね。今回の実験は、前回の「32kAirH”同士のIP電話」ではなく、「128kAirH”対64kPIAFS」と言う実験になってしまうわけです。こういう実験をすることにはいくつかの意義があります。一つは、何はともあれ、128kAirH”の潜在能力をいかんなく発揮する為には相手側がそれなりの回線速度を持っていなければならないというところからの必然です。128kAirH”の上り速度は68kbpsですから、大体PIAFS64kと釣り合いがとれていると言えます。とはいえ、実はこのpocketPhoneは上り下りとも16kbpsあれば十分なんですけどね。ただ、無線を使う以上、予期せぬ帯域減少には気を使わなければいけないので、やっぱり4倍ほどの帯域を取ることには意味があると思います。また、この形での実験にある別の意義、それは、128kAirH”が、現実のIP電話で本当に使い物になりうるか、を調べるのにもってこいの構成であるということです。現実のIP電話では、相手方がAirH”であると言うことはほぼないでしょう。大概は、相手は一般電話で、遅延などとはほぼ無縁の世界です。せいぜいIP電話会社のサーバを通り抜けている遅延があるかなぁ、と言うくらいですから、相手方をPIAFS64kにして、可能な限り遅延フリーにすることで、128kAirH”を実際のIP電話に使ったときの使い心地を試してみるのに良い構成であると言えます。

また、実験は、一人(泣)で行いました。マイクを立て、そこから声を吹き込みつつ、もう一台のPCからイヤホンを持ってきてそこから聞こえる音を聞きます。そして、その雰囲気で会話になりそうか、とか、遅延がどの程度か、と言うのを見てしまおうというのが今回の実験の方法となります。

では、早速実験結果。まず、ノート側を起動し、PIAFSで接続します(この時点で128kAirH”はすでに接続済み)。あれ、そう言えば、両方ともDIONの同じアカウントだ・・・同時ログインってOKだったんだ・・・(苦笑)。と、今頃こんなことに気づきつつ、まずは、128kAirH”側のPCから、ノートPCをコールします。この状態で、128k側PCからノートPCへの片通話状態です。この状態で「あー」とか「うー」とかいろいろ試してみて、遅延を見てみますが・・・遅延は約1秒。ちょっとばらつきがあるようですが、概ね1秒前後で声が聞こえてくるような感じです。これに答えて、を入れると、会話のキャッチボール一往復に2秒です。通常の電話に慣れてしまっていると、さすがにこの遅延は少々のストレスかも知れません。とはいえ、これなら出先からでも完全無料の(もちろん基本料はかかりますが)IP電話を利用できる、と言ってしまっても問題ない程度の品質。遅延一秒程度なら、アメリカとかイギリスと電話していると思えばそれほど苦にならない遅延ではあると思います。

では、いよいよ、ノートPC側からの送話を開始してみます。送話開始の瞬間に、ぶつんっ、という短いノイズが入って、ぶわんぶわんという感じの、周期の長いハウリングが起こり始めます。これはマイクの感度を落として対処、で、実際に「もしもし」「はいはい」をやってみましたが、片側の遅延が約1.5秒程度に増えているような気がします。最初の「ぶつん」がその差を生んでしまったような気がします。この辺は何度かやってみましたが、結構運もあるようです。遅延があまりに多きすぎるなぁ、と思ったら、素直にかけ直してみるのが一番良いようです。

さて、結果として、片通話で1秒程度の遅延があることが分かりましたが、これは、例によってパケット網の遅延のおかげでしょう。パケット交換というのはパケット通信ドメインごとに区切られ、ドメイン端にあるパケット交換機同士のEndToEnd通信となるため、パケット交換機を通るごとに必ずワンストップがあります。Dポパケットの場合、端末~基地局、基地局~Dポパケット網、Dポパケット網~プロバイダという、インターネットに出る前に最低三つ(ISDNとDポパケット網の関係次第ではまだ増える)のパケット交換ドメインが存在するため、それぞれに遅延が乗っかってしまい、かなり遅くなってしまうものと思われます。一方、両通話にしたとたんに微妙に遅延が増える件、これは、やっぱりAirH”側であると思うのですが、それまで上りのみのパケットを送っていたところへ、突然下りのパケットが大量に届き始め、その処理のために遅れてしまった、などという理由が考えられます(これはかなりテキトーな説明です)。どちらにしろ、スムーズな会話のためにはDポパケット網の遅延は結構邪魔な存在かも知れません。

と言うことで今回の結果は、「AirH”でIP電話は可能ではあるが快適ではない」でした。前回さんざんな結果だったことを考えると、今回一応「リベンジ完了」と言うことにしちゃっても・・・いいですよね??(笑)




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