FOMAvsPHS、音質ガチンコ勝負!

現在著作権法上の問題により一部音声ファイルの公開を停止しています。
ご迷惑をおかけしますがよろしくお願いします。
携帯もどんどん進化していますが、たった一点だけ、進化しつつも、明らかに退化していると見られるポイントがあります。それは、「音質」。確かに、コーデックについては、凄まじい進化をしています。FOMAに使われているコーデックは、本当に、芸術とも言えるすばらしいものです。しかし、なぜにそんなに芸術とまで言われるようなコーデックが必要なのか?、その原動力は、出来るだけ狭い帯域に以下に多くの回線を押し込むことが出来るか、への挑戦でもあるわけです。ですから、コーデックが発達すればするほど、結果音声通話に狭い帯域しか使えなくなり、音質は確実に低下します。その低下する部分を「人間の耳に聞こえない、または知覚できない音」に出来るだけ追いやっていこう、と言うのがコーデックの発達でもあるわけですが、残念ながら、いくら知覚されにくい部分で音質を落としているからと言って、全体の音質低下を免れることはできません。一方、PHSの使っているADPCMと言う方式、これは、言ってみれば波形データをそのまま送る方式ですから、基本的に音質が低下することはありません(あくまで基本的に、ですが)。では、最近の携帯の中でも、もっぱら音が良いと噂のFOMAと、PHS、その音質を比べてみましょうではありませんか。

下の図が、この音質ガチンコ勝負の実験システムです。
FOMA vs PHS音声実験システム図

と言うことで、簡単に説明してしまうと、音を鳴らしているスピーカのそばにFOMAとPHSをそれぞれ置き、そこに向かってKX-HV200から電話をかけ、それをKX-HV200の通話録音機能で録音した後、SDカード経由でPCに取り込んで比較してしまおう、と言う魂胆です。
このPCに取り込むという作業ですが、なんと言っても、九州松下様(笑)が、SDカードに保存した音声メモをPC上で再生・編集出来るツールをリリースしてくださったのが大きな助けになりました。ありがとう、九州松下様!(爆)

で、とりあえず、元になったファイルはこちら。
オリジナルの音楽(125kB)
この曲もそろそろ懐メロになる頃でしょうか・・・?などと言いつつ、たまたまPCの中にwaveファイルとして置いてあった(なぜに!?)この楽曲を使わせてもらったのですが、ここにアップするに辺り、リサンプリングを行った上でmp3(64kbps)に変換しています。と言うことで、ファイルサイズが125kBありますので、帯域の狭い方(AirH”など)はクリックする前にちょっと気合いを入れてください。直接クリックでは開けない環境の方も多分いると思いますが、そのときは一度右クリックで保存してからお願いします。

で、とりあえず、実験前の予想。FOMAのコーデック、最大で12kbps程度なので、やはり再現性では32kbpsのPHSには及ばないと思われます。また、FOMAのコーデックは人間の話し声に注力しているため、ひょっとするとボーカルだけがヤケにはっきりと聞こえる「逆カラオケ状態」になってしまうかも知れません。一方のPHSですが、多分、原音に比べると、全体的にくぐもって、高音がはっきりと聞き取れなくなる感じになるでしょう。しかし、伴奏とボーカルがちゃんとバランスして「音楽」として聞き取れるのではないでしょうか。

では、早速行ってみよー!

FOMAのコーデックを通った音(125kB)

PHSのコーデックを通った音(125kB)

と言うことで、まずはFOMAの音から評価してみます。まず、「逆カラオケ状態」になるのでは?と予想しましたが、概ねその通りになりました。バックの伴奏はほとんど聞こえない状態です。しかし、よく聞こえているボーカルについても、声がなんだか「ぶるぶる」しているような感じで、「泣きながら歌ってるの?」という感じです。また、もう一つ気がつく点としては、原曲ではそれほど主張していなかったはずのギター(?)の音が、不快なほど耳につきます。ちょうどコーデックのコードブックのおいしいところ(?)に当たってしまったのでしょうか。結果として、やっぱりFOMAのコーデックは音楽の再現には向かない、と言うことが言えるでしょう。
一方のPHSの方。ちょっと、「サー」と言う感じのノイズが全体的に乗ってしまったような感じで、やっぱり音声情報はだいぶ削られていますから、いくつかの音がお互いに干渉しあって打ち消しあっているような感じですね。特にボーカルの声が元の楽曲に比べるとかなり聞き取りづらくなっている感じです。とはいえ、全体としての品質はかなり良好です。同じボーカルの声を比べても、FOMAよりもはっきりと歌詞を聴き取ることが出来ます。原音を忠実に伝える、と言うPHSのコーデックだから出来ることですね。


と言うことで、著作権に配慮して、著作権フリーのMIDIクラシック音楽を発見して参りました。こちらが原曲です。

原曲:バッハ・G線上のアリア(の一部)(100kB)

さて、こういう、重厚な感じの音楽をFOMAのコーデックを通して聞くとどうなるのか・・・正直なところ全く予想がつかなかったりします。と言うことで、ぐだぐだ言わずに聞いてみましょう。

PHSを通した音(100kB)

FOMAを通した音(100kB)

聞き比べてみた感じですが、まず、PHSの方。全体的にさーっと言う感じのノイズが乗っています。これはおそらく周囲の雑音まで忠実に伝えてしまった結果であろうと考えられます。音自体の再現性はそこそこ良いようですが、最後の方の低音部分がしっかりと聞こえなくなってしまっているのがちょっと残念ですね。
ついで、FOMA。こちらも、意外と音はちゃんと出ていますが、全体的にPHSの音に比べるとずいぶんくぐもった感じの音になってしまいました。また、音圧レベルがふらふらとして一定しません。また、PHSでの不満点であった低音についても、FOMAでもしっかりと再現は出来ていないようで、これはどちらかというと送話マイクの限界ではないかと考えられます。送話マイク自体にそれほど性能差があるとは考えられないので。一方、高音での表現力が月とすっぽんと言う感じでしたね。高い音が連続して出るとすごくざらついて聞こえるのが分かると思います。

と言うことで、まぁあまり解説しすぎてもつまらないので、是非ともみなさん実際に比べてみてください。

おまけ。こちらも著作権は・・・大丈夫かなぁ?

原曲:AirH"128kのCM音楽(DポHPより)(90kB)

PHSの場合(90kB)

FOMAの場合(90kB)

こちらは、PHSの場合は意外なほどの再現性です。かなりまともに聞けるのではないでしょうか。少々難があるとすれば、途中の音が一定になった辺り、音同士がぶつかり合って多少雑音っぽくなってしまっていることぐらいです。一方のFOMA、途中当たりのほぼ同じ音が連続して出ている辺りで音圧が一定せずにやけにふらふらします。また、別種の音である高音のストリング(らしき音?)とパーカッションの音がお互いに押さえつけあってかなりもぐもぐした音になってしまっているようです。また、予想通りというか、「One, Two, Eight, K!」と「Air, Edge.」のかけ声(笑)についてだけはやけにはっきりと聞こえます。ただ、なんというか、なんか違う人がしゃべっているみたいになっちゃってますね。予想に違わず、と言ったところでしょうか。


こんな感じで勝手に批評してしまいましたが、とりあえずあなたの耳で聞いてみるのが多分一番速いと思います。是非上の二つの音を聞き比べてみてください。もちろん、これも好みの問題ですから、「FOMAの音の方がいい!」と言う人も必ずいるとは思いますけどね。

実験協力(笑):九州松下電器様



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