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2009/09の過去ログ


衛星放送と携帯電話が干渉する話

2009/09/30

ちょっと古い話になるんですが。いや、BS/CSと携帯電話・PHSが干渉します、って言う話。

実は、理解していなかったんです、話が出た当時。ほら、衛星放送って、12GHzとか、そういう周波数でやるものじゃないですか。なんでそんなものが、せいぜい2GHzの携帯と干渉とかそういう話になるんですか、と。そんなわけで、「なんかきっとものすごく厳しい見積もりの予防的措置か何かなんだろーなー」と無視してたんです。

最近、しっかりと自分でその罠にはまって、なぜこんな話が出たのかをがっちりと理解してしまいました。今日はそんなお話。

いやもう、さっくりと種を明かしてしまいますと。BS/CSの信号、確かに宇宙からアンテナまでは12GHzとかで飛んでくるんですが、アンテナでさっくりと10GHzほど下にシフトして、2GHz近辺の信号にしてしまうんです。

昔、自作アンテナに凝ってる頃だったら、このくらいの理屈簡単に想像できたでしょうし、そもそもそうでなければおかしい、ということに自力で気づいたはずなんですけど、もうすっかりと勘所が鈍ってしまいました。ほんと、気づいて理解するまでにクエスチョンマークが何十個も頭に浮かぶ始末。がっくり。

事の起こりは、CS放送。自宅の電話回線のレイアウトを変更したのが始まりなんですが、そのとき、いきなり、CSの特定のチャンネルが映らなくなったんです(後の話を読めば、どのチャンネルがやられたかは、わかる人は一発でわかると思います;笑)。チャンネル一つだけだし、配信側の障害かなーと思ってましたが、回復の気配も無く、配信側にお知らせも無く。

ということで放送事業者さんに問い合わせてみました。このチャンネルが映らない、と。そしたら。「ご自宅でPHSコードレス電話をお使いではないですか?」

えぇ、FAQなんですね。はい、すみません、PHSコードレス電話をお使いですとも。しかも2系統。そのうち1系統の親機を壁面のアンテナジャックの近くに動かしましたとも。こ、これが原因か。

ということで、再度レイアウト変更をして、あっさり解決。この時点でクエスチョンマーク多数。ってことで改めて調べてみたらそういうことでした、と。

電波オタクの勘が働いていれば、すぐにピンと来るところなんですね。そもそも、衛星放送の搬送波、12GHzとかじゃないですか。一般の家庭に引っ張りまわしている、5CFBたらなんたら言うようなケーブルにそんな高周波が通るわけが無いんです。元々家庭で使われている程度の性能のケーブルでも伝送できるように、と考えるなら、アンテナで受けた後に周波数を変換するのが、確かに自然なんですね。この周波数のことを一般にIF周波数と呼んでいて、CS/BSでは1000~2000MHzになります。

で、CS放送のある部分が、ちょうど、PHS周波数、1900MHz近辺に当たるわけです。もちろん、この「IF周波数」というのは、同軸ケーブルの中に閉じ込められていて外に漏れるはずが無いですし、外から影響を受けるはずもありません。そう、理屈上はそうなんですが、絶対もれないケーブルも無いですし、コネクタや分配器はどんなに厳重にシールドしても結構漏れます。これが、BSやCSが携帯電話に干渉する、あるいはその逆が起こる、といわれる原因なんですね。

そんなわけで、我が家のPHS内線網が、見事にCSチャンネルに干渉して、チャンネルが潰れる、と、そういうことが起こったわけです。幸いにして我が家では逆は起こっていませんが、本来その可能性は十分にあるわけです。それがどうも新BSデジタル実証試験中に現実に起こってしまったらしく、大慌てでやり始めたのが、件の話。

ただそれを言うと、そもそも、既に放送中のCSのIF周波数、2GHz前後はバリバリに3GやPHSに干渉していたはずで、ただ、3Gは拡散利得のおかげで気づかない程度に薄められ、PHSは自律分散のおかげで自動的に排除されていただけ、という感じのような気がします。元々同軸ケーブルに閉じ込めている信号だからと高をくくっていたら、思わぬ漏洩にしてやられていた、という感じですね。

とりあえず、家庭や機器の対策が終わるまでは、新しいBS周波数のうち携帯電話に引っかかりそうな21、23chは割り当てない、という方向で検討をしているようですが、いや、我が家は一応、手びねり結線もないしコネクタもF型接栓でしっかりねじ込んであるし分配器は屋外のボックスにシールドしてあるし、という状況なのに、しっかり干渉が発生しているわけで、生半可な対策では問題は解決できないような気がします。

ということで、まぁ本当にいまさらなんですけど、衛星放送が携帯電話に干渉するって言う意味をようやく理解したということと、電波を完全に閉じ込める(あるいは完全に閉め出す)ことがどれだけ難しいかを身をもって体験した件についての一言でした。


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ウィルコムが事業再生なんちゃらを申請

2009/09/28

さて、ウィルコムが事業再生なんちゃらを申請しました、という話、問い合わせが山のように殺到・・・してません。あれ?

今回の話、ものすごく噛み砕くと、ウィルコムの銀行からの借入金、これが返済できなくなりそうなので、とりあえず返済期限を少し延ばしてください、というお願いを、当事者間だけでなく、第三者を仲介してお話しましょう、ということです。場合によっては、第三者が何らかの信用の補助なりの助け舟を出します、くらいの勢いで。

えーと、いついつまでに返済します、という条件で借りていたお金が、当日になってみたら返せませんでした、というのは、広い意味で、経営破綻です。経営というのは、そういうことが起こらないようにする手法のことなのですから。要するに、ウィルコムは経営破綻しました、という意味の発表だと思ってたんですけど、あれ?

昨年の11月に「ウィルコムは経営危機か?」という一言を書きましたが、この時点で、資本的には喫緊の状況にある、と述べました。増資が無ければ確実に破綻する、と私は思っていたわけです。その後、増資の具体的な話が出てきたので、とりあえずの破綻は免れるかと思いましたが、結局引き受け先のカーライルがそれどころではなくて増資は不調。今回の破綻につながったわけです。

そもそも、2.5Gの獲得と、それを展開するための増資(IPO後の公募増資も)はセットで検討されていたことで、認定もそこまで含めての評価だったわけです。ところが、サブプライムショック、リーマンショックと大規模な信用ショックが続き、投資市場も混乱、IPOも増資も社債発行も封じられてしまった形。結局、孫先生&千本先生の大暴れによる認定妨害作戦は、認定の半年遅れとその間に起きた信用ショック、そして認定事業者ウィルコムの破綻という最高の形で実ったわけです。

結局、ウィルコムは増資も社債発行もなしで何とか2.5Gの展開を始めようとしていたわけで、この時点でかなり無理がきています。いくら黒字とはいえ、そもそも「現金」が足りない。これは財務諸表からも明らかで、とはいえ、投資というのは現金を以って行うものですから、約300局のXGP基地局、バックボーンネットワーク、その管理システム、などなどで相当な現金の持ち出しになっています。XGP基地局はまだできたてで1局500万をくだらないでしょうし、バックボーンと管理システムは10億はかかっているはずです。ざっくりと25億から30億はこの半年で現金の持ち出しになっているはずで、前期中間で現金残高が34億しかなかったことを考えると、実はまだ現金が残っていることが不思議(笑)。この期間、増資も借り入れもなしで生きていたことが、逆にすごいことだと思ったりします。

まぁ、減価償却が通期で600億300億(すみません普通に見間違えていました。)ほどあるので、投資・更改を止めればそれなりに現金は捻出できるでしょうが、どうも、通信事業者としての責任感かプライドか、この期に及んで既存ネットワークにもがっつりと投資しているようです。というのが、例の、ITX配備局数。昨年まで1000局あまりだったITX配備局が、一挙に3500局にまで増えていて(日本のNTT局舎数は約7000、そのうち6~7割がPHS対応)、いや、ITXなんてたぶん1台1000万もしないでしょうけど、それでも投資額は200億円程度になるでしょう。加えて、IP網のアクセスラインの引き込みも結構お金がかかります。こっちは費用計上されているかもしれないので、損益のうちかも知れませんが。

結局、既存網への保守投資をしっかりしながらも、余剰にXGPへの投資をしなければならない状況になっているわけで、そりゃ、現金が足りなくもなります。現金収支を過大に見せるために必要な投資も怠る、なんていう誰かさんみたいな不真面目なことをすればまだどうにか出来たでしょうが、なんつーか、もはやこれまで、と、潔く白旗揚げちゃった、というのが今回のなんちゃら申請でしょう。

ただ、これ、おそらく、事実上は「借り入れ成功」と同じ効果が出てきます。振ってもひっくり返してもお金が出てこないカーライルからの増資が期待できない以上、それ以外の金融機関からの借り入れが必須、しかしまだまだ中小企業への貸付のひもは締まったままですから、新規借り入れは難しい状況。こんな中でそれでも現金を用意しなければXGP立ち上げの投資が出来ない、となれば、意図的に破綻し、既に借り入れているお金の返済期限を延ばすことで新規借り入れを行ったのと同じ効果を得よう、と考えるのも、大局的な「経営」といえるかもしれません。

ここで返済金の先送りが可能になれば、少し手元に余裕が出てきます。といっても厳しいのは変わりませんから、まずは決算を越える来年3月までは投資を止めるしかないでしょう。この間にコスト削減で流動資金をもう少し増やし、あるいは既存設備の大規模除却(当然関連するサービスは永久終了)なども行ったうえで決算を越え、税金額なども確定してから投資再開、と同時に設備の証券化(いわゆるベンダファイナンスとか)を行って現金を得てさらに投資に充てる・・・こういう方向でしかおそらく今後の事業展開は不可能でしょう。ただし、今後、景気の二番底がくると、設備証券化も買い手がつかずに不調に終わり、XGP事業は頓挫、ということも起こります。XGP基地局ベンダである京セラの状況にも大きく左右されそうです。

希望が持てるのが、先ほども書いた、ITXへの投資、これが、破綻前にかなりの数に達していること。全基地局がITX接続になってしまえば、NTT依存がらみの設備を全部除却できますし、当然NTTに支払っている位置情報管理装置の間借り費も全廃できます。おそらくこれだけで何十億が一気に捻出できるのではないでしょうか。この際、ITXの入っていない局舎接続の基地局を一旦全部止める、くらいの抜本的な改革が必要かもしれません。もちろん、その局舎エリアの加入者への何らかの補償は必要でしょうが、まず経営再建を目指すなら、これが一番の薬になると私は考えます。

こう考えると、XGPの開始、例の、来年3月まではエリア限定で、となったアレは、まぁそういうことなんだろうな、という気がします。とにかく現金の手元余剰を増やす必要があるわけです。こうなると、端末を大量に仕入れても、在庫になればそれだけ現金の余裕を圧迫するわけですから、絶対に在庫にならない程度の数に絞るのも当然。とにかく、まずは今回の事業再生なんちゃらの妥結と来年決算越え、これまでは、何も動くことが出来ないと見るのが間違いないように思います。

ということで、事業継続に関しては、私はそれほど悲観していませんが、ブランドイメージへのダメージが懸念されるところです。何しろ、「破綻企業」の烙印が押されるわけですから、容易ではありません。新聞などでは同じくなんちゃらを申請したアイフルと並べて報道されることも多く、これもまたブランドイメージを悪くしています。さらに、先ほどの提案(?)のように一部サービスを止めての再建は、これまたブランドイメージを傷つけるネタ。

こういったブランドイメージの悪化は、しかし、経営再建ということを考えれば、甘んじて受け入れざるを得ません。一旦こういったことを経て、そこから新たにブランドの回復を目指すなら、いっそ今までより新しい何かが出来る可能性が出てきます。音声定額のウィルコムではなく、たとえば医療ケータイのウィルコム、とか、天気予報のウィルコム(笑)とか、です。

いずれにせよ、従前の規模での事業の維持は難しく、加えてXGP展開の社会的責務も負っていますから、経営陣にとっては当分厳しい舵取りは続くでしょうね。ただ、従来消えていったPHS事業者たちと完全に違うのは、破綻後親会社に吸収されてノンコア事業化されて徐々に整理される、という対象ではないということ。自発的にPHSサービスを停止したりということもしなければ、加入者の他社移行を検討するような段階でもない、ということで、一部を除けば採算性のあるサービスは継続することのほうが合理的です。そうやってサービスを続けながら新たな収益源を立ち上げることになるでしょう。そもそもPHS事業は採算に乗っていて(営業収支は黒字)、ただXGP立ち上げのための資金に窮した結果の今回のなんちゃら申請であるわけです。また、「3G事業者出資比率1/3以下」がXGP認定の条件でもあるため、競合事業者が加入者を狙って救済に乗り出し加入者を全部吸い出してポイ捨て、ということも出来ません。ここにきて「XGP免許を返上しろ」とか言い出す3Gキャリアの関係者がいたら、自力での加入者拡大に行き詰ってウィルコム加入者400万を労せず取り込もう、なんていう姑息なことを狙っていると見て間違いないでしょうね(笑)。
注:それでも計画通りに出来ないのだから返上すべきだと主張する人がいます。一方、全国ネットワークを維持することを約束しておきながら地域的に障害を多発しているキャリアもいて、それは返上しろとは言われません。その境目はどこにあるのか?どの程度当初の約束と乖離したら返上しなければならないのか?について何も議論しないで「約束破りは返上しろ」というのは、暴論に過ぎます。現実としてウィルコムはすでにXGP基地局を運用しています。その免許を召し上げるとなれば、よほどの理由(電波法違反あるいは電気通信法違反)が必要です。一方で、電波法違反を犯したキャリアはのうのうと運用を続けています。この境目の議論もされていません。そして、国民への責任を語るなら、まず、「返上する理由」という議論が抜けてはいけません。なぜ「返上する」のか。それは、「返上したほうが公益になるから」です。それ以外の理由はありませんしあってはなりません(懲罰的剥奪なんてもってのほかです、電波は国民の資産ですから、一事業者を懲罰するための道具にしてはいけません)。つまり、「ウィルコムが認定を返上しそれから電監で審議して返上を認め(約1ヶ月)、あいた周波数の割り当て基準を再度作成・公表し(2ヶ月)、応募者の中から事業者を選定し電監で審議し(6ヶ月)、その事業者がその帯域で事業を始め(1年6ヶ月)、そこからたとえば人口カバー率が90%の達する(X年後)」というのが、今ウィルコムがすでに行っている事業による人口カバー率90%達成よりも早いことが客観的に証明できたときにのみ「返上」に意味があることになります。返上したほうがより早く電波資源を有効利用できるようになる、そういう場合だからこそ返上するのです。たとえばアイピーモバイルは会社が完全に破綻したわけですから、将来的に何年待っても電波は使われません。だったら返上して他の事業者に任せたほうが公益にかなう、だからこそ返上したのです。そういった議論抜きで単に「返上しろ」と叫ぶのは、それこそ「公益以外の何らかの思惑がある」と思われても否定できないでしょう。

経営破綻ではあるんですが、実は既存事業は健全、社会的・公益上の責務をあくまで自力で果たそうとした結果の資金窮乏というのが今回のウィルコムのシチュエーション。まぁいっそXGPを分社独立させてどこかのお金持ちに押し付けちゃって、立ち上がってからMVNOとして借りる、ってほうがウィルコムの生き残りにはプラスなんですけど。公共性の高いXGP事業を資本力のある誰かに買い取ってもらうというのは、公益の観点からも望ましいのではないか、と思うわけで。

そんなわけで、とりあえず借金返済を先送りしてもらってからまたじっくりと事業を立て直すのがよいのでしょう。ただこの機会に、やっぱりPHSサービスに対して抜本的な見直しをかけてもらいたいものですけどね。とにかく加入者の「数」だけあればいくらでも建て直しはききますから。今の解約優位の状況は絶対にひっくり返さないといけません。そのへん、新社長の手腕に期待しつつ、本日はこれにて。

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OFDMは隣接の漏れがすごい

2009/09/25

今日はショートトピック。以前ちょこっと言った「OFDMは隣接の漏れがすごい」の件。

まずはこちらの図をご覧ください。

これはよくある、OFDMの周波数配置の説明とかの図です。一つ一つの線が、一つのサブキャリア。そして、そのサブキャリアでサブキャリア間隔に対応するシンボルレートで変調をかけると、周期的な「おまけ」がついてきて、しかしその「おまけ」がうまく隣のサブキャリアのピークから外れるように配置するのがOFDMの技術の肝だというように説明されます。

もちろんこの図は、絶対値は正しくありません。説明用に少しデフォルメした値を使っています。とはいえ、たいていの説明ではこんな感じになっていると思います。そしてもちろん、件の「おまけ」は、隣だけでなくずっと先にまで周期的に出て行きます。

ここからが問題。実は、OFDMの原理の説明という観点から、ほとんどの初歩的な教科書はここまでで説明を終えてしまいます。しかし実際には、おまけも含めたサブキャリア周波数分布をこの後「合成する」ということを行うのです。

その感じをまたまたデフォルメした図にしたのがこちら。

太い緑色の線で、全信号を合成したものを書き込みました。合成すると、主信号の部分はほぼ台形になっていて、周波数を無駄なく使えている様がわかります。これをもって「OFDMは周波数利用効率が高い」というわけですが、まったくもってそのとおりです。

しかし注目は、赤い丸で囲んだ、実際の送信サブキャリアのある領域よりも外側。すべてのサブキャリアの「おまけ」が合成されることで、非常に高いレベルの「おまけ」に育ってしまっています。しかも注目すべきは、OFDM帯域幅と同じレベルくらい遠くにまでこの「おまけ」が非常に高いレベルで出て行ってしまうということです。

このため、OFDM送信では、非常に高性能のフィルターが必要になります。そのフィルターを持ってしても削りきれないほど「おまけ」が強いため、実際にはさらに両端のサブキャリアをいくつか切り落として実質帯域幅を狭くするような対応まで行われます。ウィルコムのXGPで帯域幅10MHz、PRU幅900kHzなら、PRUが11個入るはずなのに実際には9個のPRU、とされていますが、これもおそらくこの問題のために両側を切り落としたからでしょう。

またさらに大問題は、FDDのOFDMでは、上り下りがこの「おまけ」で相互干渉してしまうこと。LTEの2GHz帯のように200MHzも離れていればいいのですが、ところによっては上下間が50MHzとかしかないような場所に無理やりLTEをねじ込んでいたりします(800MHzとか1.5Gとか)。これが、十分干渉できちゃう距離なんですね。しかも、同じ機械の中にこれが存在することになっちゃうので、フィルターを迂回して入り込んじゃう部分も出てきちゃう。特にサイズの小さな端末側は深刻で、これがあるためにそういった帯域では広帯域のサービスは出来ない可能性があります(といっても800も1.5も最大10MHzなんですが)。

というような問題がOFDMにはありますよ、ということをご紹介の本日の一言でした。

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アダプティブアレイ解説再び

2009/09/23

アダプティブアレイアンテナ(AAA)とはいったいどんな技術か。ということは、実はいろんなところで既に触れてきたのですが、ちょっと改めて整理しておきましょうということで、かなり冗長な今日の一言。

ということを思った理由がですね、どうも、LTE、HSPA方面で、アダプティブアレイを採用する動きがあるからなんですね。具体的には、何らかの理由(たいていは電波が弱いとか端末が未対応とか)でMIMO機能を使えない場合、基地局に複数のアンテナがあることがもったいない、だったらこいつでアダプティブアレイを効かせてやろうじゃねーか、ということなんです。

もうあちこちで書いていますが、MIMOとアダプティブアレイは両立しない技術です。MIMOは複数のアンテナからそれぞれ異なるデータを送る技術。アダプティブアレイはそれぞれのアンテナから全く同じデータを、ほんのわずかに位相を調整して送る技術。どちらも「送信に複数のアンテナを使う」という出発点は同じながら、絶対に両立しないのです。

もちろん、カタログスペックを向上させるのにMIMOが非常に有効ですが、現実のエリアにおいて、容量と品質を改善できるのはアダプティブアレイ。MIMOはむしろ容量と品質を食いつぶすことでピーク速度を上げようという戦略ですから、全く逆の方向の努力ということができます。

しかし、逆とはいえ、複数のアンテナがあるのだから、スペック稼ぎにMIMOを使いつつ、エリア周辺部などの品質向上やエリア内の総スループットを改善するために、アダプティブアレイを使うのは、全く理にかなっているといわざるを得ません。ところが、このアダプティブアレイという技術、なんと商用で実用しているのは、PHSとiBurstしかない、という状況。たとえば、PHSなんぞよりもはるかに多くのメーカ、その多くがはるかに高い技術蓄積を持っているメーカが参加している3GPP系無線方式で、なぜこれを使おうと今まで誰も言わなかったのか、という点に疑問が出てくるかと思います。

これは実に、その方式に原因があります。アダプティブアレイを使う場合、基地局は送信するときに、端末の位置を推定しなければなりません。一般には「パス(経路)」と呼ばれていますが、現実的には、位置を特定するのと同等です。いや、よくこの手の話で必ず「パス」とか「ビーム」なんて言い方をするのがすごく不自然に思ってたもので、ちょっと強気に主張してみたり。ビームといっても、現実の環境(特に都市部)では本当に物理的に「電波の強いビームがまっすぐに伸びている」ということはありません。結局は端末のあるその場所の半径λ/4くらいの狭い領域の電波が強まることだけが重要であって、その経路すべてで電波が強くなるなんて事はないんですよね、現実的には。というか、実際その必要さえないんです。閑話休題。

そんなわけで、その端末の電磁気学的位置情報を正しく基地局に教えてあげなければなりません。これは非常にデリケートな情報で、正確性を期すれば情報量も多くなりがちとなってしまいます。そのようなわけで、貴重な帯域を使ってそれをフィードバックしてあげるのはなかなか難しい問題でした。

しかし、PHS(とiBurst)は、根本的に問題が別でした。原理上、完全で完璧な電磁気学的位置通知が可能なのです。それは、PHSがTDDだから。しかも、上下対称でかつ「上り信号が先」という際立った特徴を持った、非常に珍しいTDDシステムでもあります。

TDDとはつまり、上りも下りも同じ周波数を使うということ。同じ周波数の電波は送受信が完全に対称であり、どのような場合も同じ経路を通過します。ということは、基地局が受け取った上り信号は、基地局が送信に選択するべき正しい経路を既に通過してきたわけです。その信号は、それ自体が経路情報を知っているのです。何一つ、制御信号をつける必要もなく。

なので、上り信号が先のTDDシステムはプロトコルの変更不要で完璧なアダプティブアレイが実施可能ということです。これは、上下の順番が逆になるだけでもずいぶん手間が変わります。たとえばWiMAXは下り信号が先で、その下り信号の発射時に動的にチャンネルの割り当てが行われます。ということは、その直前に受け取った上り信号の持っている電磁気学的情報は既に役立たずになっている可能性が出てくるわけです。これを防ぐために、アダプティブアレイを効かせている間はチャンネルの周波数(サブキャリア)を変更してはいけない、というような余計なプロトコル規定が必要になってきます。

FDDではさらに悲惨で、そもそも、端末が送信した電波それ自体の情報は何一つ使えません。周波数が違うので電磁気学的には全く別の世界を通ってきた電波です。そのため、端末が制御信号にある種の報告情報を通知してあげなければなりません。たとえば、端末が受け取った電波が、どのくらい位相がずれていたとか、どのくらい強度が違ったとか、そういった情報をわざわざ測定し一定のルールで数字に変換して、です。もちろんこれがあっても完璧なパス推定は不可能で、これを何度も繰り返して精度を向上させていくしかありません。報告情報の情報量には当然限度があるので、ある種の自由度が残ってしまい、偶発的に完全に間違ったパスを推定してしまい、リンクが途切れることも十分にありえます。そういったさまざまな問題を解決するために莫大な知恵が投入され、ようやくLTEやHSPAで実用化の芽が出てきた、というのが大体の最近の状況です。

もちろん、先ほどPHS(とiBurst)だけが完璧なアダプティブアレイが可能、といいましたが、これにも語弊があります。PHSの場合は、上りから下りまでの間に2.5msのタイムラグがあり、つまりこの2.5msの間にλ/4以上の距離を端末が動いてしまうと、結局パスが変わってしまいます。これは、約60km/hに相当します。実際はこの半分くらいからアダプティブアレイ効果は減退し始めるでしょうから、現実には40km/h以上の速度で移動している端末相手ではアダプティブアレイは使えない、と思ったほうがいいでしょう。

もし本当に究極的な完璧を求めるなら、(たぶん)誰も実用化したことがないと思われる「CDD(Code Devision Dupulexing)」みたいな方式しかないでしょうね。上り下りが同じ周波数同じ時間に送信し、区別はCodeで行う、みたいな。えぇ、現実には無理です、自分が発射した電波で端末からの電波をつぶしちゃいますから(笑)。そんなわけで、アダプティブアレイを実現する現実的な方式としてはTDD(上りが先)が最も有利ということができます。

XGPもこの辺を考慮して設計されていて、いわゆる「上りが先」のTDD。PHSでは、最初からフレームごとに使用キャリアが変わらない方式なので上り下りの順序は実はあまり関係ないのですが、XGPはフレームごとに使用サブキャリアを変更できます。このとき、下りの割り当て信号では「次のフレーム」つまり一つ先の上りと下りのペアを通知します。キャリア割り当てはまず上りに適用され、同じものが直後の下りで使われます。サブキャリアスケジューリングがワンテンポ(5ms)遅れる代わりにどんな状況でもアダプティブアレイが確実に使用可能となるように設計されているわけです。

たぶん、純粋なプロトコルの効率性を考えれば、TDDでも下りが先の方が確実に効率は上です。おそらく実験室では上下逆より高いパフォーマンスを出せるでしょう。しかし、ウィルコムは独自の技術ノウハウで、フィールドでは上下順序の入れ替えでプロトコルの効率を少し改善するよりアダプティブアレイによる効率改善効果のほうが大きい、と知ったのかもしれません。プロトコルのアーキテクチャをいじってまで「上りが先」にこだわるのは、そういう理由としか思えないわけです。

そんなわけで、さて、LTEやWiMAXでやっている「ビームフォーミング」は、まず理論上の「ビーム」をつくり、それが端末にどのくらい受かっているかを調べながらビームの方向をずらして当たる点を探す、という方法論に近いもので、これではなかなか効率は上がらないだろうなぁ、なんて思ったりもします。それをもう少し進めた送信アダプティブアレイの研究と標準化が進んでいるようですが、フィードバック情報に限界がある状況でうまく動かすのは、相当難しいでしょうね。

ウィルコムも、こういったPHSとXGPの独自の工夫をもっとアピールして、えーと、何に使いますか、お金集め?(笑)いやでも、これを種に出資を募ることも十分可能じゃないかと思ったりするのですが、まぁそんな妄想をしつつ、本日はこれにて。

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海外の通信事情体験談

2009/09/21

さて海外の通信事情について。というのは、私の個人的な感想を並べてみるのが本日の一言の大目的。後はおまけの文句言い。

いや、仕事で海外に行くことがとにかく増えちゃって、実はこの一言が公開される予定期日もたぶん海外にいると思うんですが(なのでいろんな細かい対応遅れます、すみません)、そうやって海外に行くたびにやっぱり通信事情を気にはしてるんです。

まず、ものすごくぶっちゃけちゃうと。インターネットがほとんどまともに使えない。どこの国に行っても。もちろんホテルインターネットばかりなので評価がゆがんでいるのは考えに入れなきゃなりませんが、訪問先の会社から公衆無線LANのチケットをもらったりしてそれを使ったりしても、なんだかイマイチってことが多いのです。

もちろん、インターネットでつなぐ先がほとんど日本のサイトだから、ということもあります。日本にサーバのあるサイトは、ほんとに、つながらない、というか、遅い。お隣韓国でさえかなりグダグダで、中国では、そもそもページが全部表示されることのほうが珍しいくらい。自宅にXP Proのサーバを常時稼動で置いてあるのですが、リモートデスクトップ接続だとかなり狭帯域(それこそPHSの32kパケットとか)でも何とか操作できるんです(色数は1byteにまで落としてます)。海外では、そのリモートデスクトップ経由でブラウザを開いてページ閲覧をしたほうがはるかに速かったりします。というかそのために自宅サーバを運用しているといっても過言ではありません。

しかし、日本サイトに限らず、やはりインターネット回線は、遅い。その遅さが、どうもアクセス網(光とかADSLとかのエンド回線)の遅さではなく、中継網の遅さなんです。アクセス網の遅さなら、遅いなりに安定しているものですが、中継網の場合、ダダッときてしばらく休み、みたいな遅さになるんですね。そう、初期のAIR-EDGEがまさにそうでした。参考までに、先日ちょっと行ってたドイツでは、公衆無線LANで電波状況最高、設置位置は無線LANサービスプロバイダの本社(!)という好条件で、スループットは常に150kbps以下でした。

どうも、ね、日本のインターネット、やっぱり世界的に見てもかなり優秀で恵まれている、といえます。たとえばストックホルム(スウェーデン)にサーバのある某サイトを、東京から見るのとドイツから見るのとで、ぜんぜん速度が違う。距離的にはドイツのほうがはるかに近いはずなのに、日本から見たほうがはるかに快適。

中国なんて酷いもので、同じ中国内のサイトでも、非常に重い。これはひょっとすると例の検閲システムが関係しているのかもしれませんが、とにかく酷い状態。平均10kbps台なんてざら。

そしてそういった国々では、3Gなどのモバイルのほうが快適なんですよ、実際。モバイルは十分に網の品質も高く、下手に固定網を使うよりずっと快適にインターネット接続が利用できます。モバイルはアクセス回線(無線部分)がネックですが、それを網の高品質が補っている、そういうイメージ。

各国の物価によって違いますが、今まで行ったことのある国々ではたいてい3Gモバイルインターネットが1000円台から4000円程度の定額制で提供されています。人口密度が低く無線の逼迫が問題にならなければ、このくらいの料金でも十分だし、これなら、品質の低い固定ブロードバンドとも十分競争できる料金と言えそうです。

とにかく、やっぱり「人口密度」は重要なファクターで、日本は異常に人口密度が高いので、物理的な距離が問題になる固定回線も安価に引き回せるし、網のサイズ(総延長)がコンパクトなので品質も維持できます。その一方、エリア内資源共有が前提の無線通信にとっては、この密度の高さは最悪の条件で、スループットもすぐに落ちるし料金も下げにくい、ということになります。人口密度の低い他国はその逆で、一人一人に引っ張る回線の平均長が長くなるため固定回線は比較的高額で、総延長に比して加入者数(=収益)が少ないため回線の品質や容量を下げざるを得ない。一方、利用者が分散しているため無線は比較的品質を高く維持できる、なおかつ、無線基地局1局に必要とされる物理回線は限定されているので回線の品質も維持しやすい、と。

人口密度のそこそこ高い韓国などが固定普及率が高く品質も比較的高いのはそんなわけだろうと思うわけで、たとえばシンガポールなどはきっと相当高品質の固定回線が張り巡らされているんじゃないかと勝手に想像しています。シンガポールに行く用事は一生ないと思うので想像だけですが。

たとえばWiMAXが固定網代替、固定網が届かなかったり品質が低かったりする地域向けの回線、すなわちデジタルデバイド問題解決のために使われることを想定されていたりします。これ、日本に当てはめるとかなり不可思議な想定ケースなんです。確かに日本にもデジタルデバイド世帯は存在します。存在はしますが、はっきり言ってかなり低い比率です。しかも、そういうのは、山奥の谷間に10軒20軒の小さな集落があるようなところ。そういうところを無線でカバーしようとすると、結局固定回線を引くのと同じくらい線を引っ張りまわさなきゃならない。必要とされる投資額とコストに比して利用者数が少なすぎます。結局、国や自治体の補助が無ければこういった事業は成立しません。

ところが、人口密度の低い海外では、みんなが散らばって住んでいるために全部に固定回線を引き回せない、という理由で、地形的な理由が無くともデジタルデバイドになっている世帯がたくさんあると言えそうです。そういう理由なら、基地局を1局打てば、相当な潜在加入者を収容できます。要するに、人口密度の低い国なら、こういう固定回線代替としての無線アクセスが事業として成立する余地があるわけです。しかし、こういう海外事情の見通しをそのまま日本に持ち込んで日本でのデジタルデバイド補完事業の採算性を論じるちょっとアレなお役人も多いようで、なんともはや、という感じ。

といっても、海外訪問は数年前から年に数回程度なので、今まで訪れた場所がすべて今日もこの状態なのかは責任は持ちません(笑)。そりゃ技術が進んでいる以上、多少は改善しているはずです。が、日本との相対差はそうそうは埋まらないでしょうねぇ。今でも「海外に行くときはネットが使えなくなる」が私の中の最悪に備えた覚悟で、絶対に必要になる情報は必ず印刷して持って行きますし、それが現に役立つことのほうが多いですし。

ということで、いろんなモバイルサービスにしても、海外で成功したものが日本でうまくいくとは言えませんし、日本でうまく言っても海外では散々、ということが起こるのも、この辺の、特に固定回線の事情がぜんぜん違うというところがあるのかなぁ、と思うわけです。といったところで本日はこれにて。

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完敗

2009/09/18

くそっ、負けた!!(笑)。iidaの新プロダクト一覧のページ。

うん、もう、笑ったというか、笑いながら一人で突っ込まざるを得なかったというか、なんかね、狙ってやってるだろ、としか思えなくて、狙ってやってるんだとすると、もう、私は完敗なんですけど。

端末はどうでもよくて。いや、いまさらこんなどっかで見たようなデザインの端末見せられて「デザインにこだわった端末です」とか言われても、ハァ?としか言えないわけですが、そうじゃなくて、下のほうの、いろんなグッズ。

あー、もう、突っ込んじゃいますよ。

〈SIWA・紙和 携帯電話ケース〉←和紙じゃん!和紙袋じゃん!単なる和紙のきんちゃく袋ッ!

〈manatomo〉←単なる便利グッズ!!!ブランドとかじゃなくて!!!

〈Design Sheet〉←絵柄入りの液晶保護シート・・・だよね?え?それだけ?

〈toris〉←タダのカゴだーーー!!!

〈periperi〉←ゴ・・・ゴミにしか見えない!!!ていうかゴミ!!!

〈Drip Grip〉←シール!タダのシール!!すでにケータイじゃなくてもいいから!

〈karamari〉←よく見ると充電器とつながってないよ!単なるコード素材のトレイだよ!

〈turf〉←単なる人工芝っぽいトレイだよ!!開き直りすぎだよ!!

〈my dear〉←ストラップ!ストラップでしかない!!天下のKDDIがブランドデザインと称してハトストラップ!!

〈Mobile Strap〉←何この便利グッズ!欲しい!!

はぁはぁ。こんな感じで突っ込まされまくりましたよ。もう、完全に私の負け。

私の家族は家族でiidaのCMみて「最近コモディイイダがCMしてるんだよ、すごいね」って。違いますから。でも確かにケータイのCMには見えないし。何だあれ。

ダメだ、iidaは、もう、KDDIが挙社体制で望む壮大なボケにしか見えなくなってきた。誰か突っ込めよ。KDDIに突っ込めるのはドコモくらいか?ドコモさん、突っ込んだげて、ほんと。

ということで久々にケータイキャリアのボケに完敗の暇?人なのでした。でわー。

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工人舎「PM」発表

2009/09/16

おぅおぅおお~~・・・ぅ。こ、これは。やべぇ。

工人舎のPMが発表されました。いや、元々韓国製のmbookが出たとき、その軽さにかなり興味を持っていたんですよ。ただし、個人的に難点があるなぁ、と思っていたのが、OSがLINUXということと、韓国語サポートしかないということ。

OSがWindowsである必要は、そりゃ単なるWEB閲覧に限れば何も意味が無いのですが、私は自宅ITを完全にWindows依存にしてしまってまして、自宅サーバもWindowsのリモートデスクトップで管理してるんです。いや、なんだかだでVNCよりもレスポンスが良いし狭帯域でもそれなりに動くしセキュリティも硬いしドライブ共有などの便利機能がWindowsレガシー機能で動くし。で、出先からも当然リモートデスクトップアクセスなので、モバイル機器は、Windows系、WindowsXPかWindowsMobileじゃないと困る、という状態だったわけです。

当然ながら、現在モバイルPCとして使っているD4はVistaなのでことは足りているのですが、なにせD4はバッテリーが持たない。持ち歩いていると、まったく使わなくても一日でバッテリー空っぽという非力さ。これでは、いつも持ち歩いてさっと取り出してリモートで、なんていうことは出来ません。結果、いつも持ち歩くのはアドエスで、アドエスのリモートデスクトップクライアントから自宅サーバにアクセスしているのが常です。しかし、いくら使えるとはいえ、アドエスの小さな画面で自宅サーバの管理はかなり大変です(WM用クライアントは縮小表示による仮想大画面の機能が無い)。

なので、やっぱりいつも持ち歩けるXP以上のマシンがほしいなぁ、とは常々思っていたんです。そこにきて、こいつですよ。XP搭載で7時間駆動。宣伝文句を割り引いて考えても3~4時間は軽く持つと思われます。スタンバイでどのくらい持つかがかなり重要なのですが、このスペックならスタンバイ維持時間も相当期待できそうです。ていうかXPなら休止状態の遷移もVistaよりはるかに高速なので、そっちメインで運用しても問題なし。

また、私は、持ち歩き用のモバイルPCにはタッチパネルは必須だと思っている派(どんな派閥だよ)なわけで、タッチパネル搭載も非常に喜ばしい。BT付なのでD4で使っているミニBTマウスがそのまま使えるし。SSD容量が16Gしかありませんが、XPならOSがそれほどデブにならないので、復元ポイントをこまめに掃除してやれば十分使えそうです。足りなきゃ8GBくらいのmicroSD足せば何とかなるし。

CPUがAtom1.1GHz、メインメモリ512MBはちょっと、と思わないでもないですが、いやいや、ちょっと前まで、CPUがPen4-1.7GHz、メインメモリ256MBのXPマシンが自宅メインデスクトップだったんですよ。Pen4第一世代でHTが働かなかったヘボバージョンのやつ。HTなしで1.○GHzで二次キャッシュ512kBって、ほぼ同レベル。実はぜんぜん余裕かも。

そして何よりその軽さ。通常構成でなんと345gですよ。ちょっと話題になったUMPC、vilivでさえ400gは割り込めなかったのに、350g以下でXPが動く。これは、めちゃくちゃ興味深い。

前から言っていますが、いくら軽くなったとはいえ、1kgもあるネットブックを毎日持ち歩く気になんてなれません。そういう意味で400g台のD4はこれまで唯一に近い選択肢でした。最近でこそ似たような400g台の機器がいくつか出てきましたが、また、それらがそこそこのバッテリ性能を見せてくれるようになっていましたが、D4のクレードルの便利さはそれらを補って余りある特徴だったため、決定的に後押ししてくれるほどの違いではなかったのです。

それが、そこからさらに100g以上も軽くなって、しかもバッテリ7時間(公称)です。バッテリ1.5時間460gのD4から代替わりするのに十分なインパクトがあります。

問題はネットワーク。さて、これをどうしよう。一応miniUSBはあり、D4用に揃えてあるminiUSBコネクタは横滑りで使えるので、一般のUSBモデムは使えます。でも、やっぱりスマートに使うなら、無線LANですね。ってことは、どこでもWiFiですね。あ、やっぱりここにつながるのか。

まぁここでもどこでもWiFiを選ぶ理由は軽さだったりするんですが、というのが、どこでもWiFiの総重量が260gといいつつ、eneloop 4本108gも含んだ重量で、実際は152gと、モデムも含めれば最軽量クラス。私は元々eneloopを6本ほど必ず持ち歩いているので、そのうち4本をこれにセットして持ち歩けば実質152gの増だけで済む、という計算になっちゃうわけです。ついでに言えばW-SIMの回線も余ってるし(そっちか)。

ということで、どこでもWiFiとこのPMでモバイル環境は安泰、ってことになりそうな気がするんですが、いかがでしょう。うん、いい気がしてきた。あとは、誰かがどこでもWiFiの本体をくれるだけだ(ガビーン)。あ、PM買うお金が無い。どうしよう。誰かPMもください(ガビガビーン)。

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モバイルブロードバンドは全員敗者になるマーケットである。

2009/09/14

XGPが参入する先の市場を「みんな敗者になる市場」と書きました。えぇ、書きました。んー、これは、やっぱり仕事上とかいろんなところからの経由で得たいろんな調査結果とかを自分なりに分析したところの所感ではあるんですが、とりあえず、理詰めで説明できる範囲で、私の考えを紹介したいと思います。

XGPが参入する先の市場というのは、いわゆるモバイルブロードバンド市場。モバイルで、かつ、ある程度以上の通信速度が必要、というような市場です。この「ある程度以上」の閾値がまた人により意見が違ったりするので決め付けはよくないのですが、私は、1Mbps以上はいくらあっても同じ、と思っているので、この「ある程度」を大体1Mbpsと考えています。

もちろんこれが10Mbpsでも100Mbpsと考えてもいいのですが、現実として、そこまでの帯域を必要とするコンテンツは、何があるでしょうか。ファイルのダウンロードにしても、いくらサイズが大きくても時間さえかければ問題ありません。実際にダウンロードする速度が如実にサービス性に影響するものといえば、動画などリアルタイムコンテンツになってしまいます。

そういった非常に大きな帯域を要求するコンテンツというのは、大半がエンターテイメントです。つまり、いくらでも妥協可能なのです。動画にしても、妥協できない人はむしろ固定回線を使うでしょうし、それよりもまずBDディスクを買うでしょう。いくらでも代替手段があります。

一方、モバイルブロードバンドは、インフラ事業である以上その展開先がどうしても国内に制限されます。その国内を見渡してみると、どうやら、固定回線のブロードバンドが利用できない場所のほうが少なくなってきています。都内の公共施設やホテルで無線LANが使えない場所を探すほうが難しいですし、日本中どこに出かけても、その先で「少しブロードバンド回線拝借しますね」と、簡単にブロードバンドにありつける。今、日本で1Mbps程度の回線が確保できない場所はほとんどありません。

となると、あらゆる部分で、モバイルブロードバンドと固定ブロードバンドが競合してしまうのです。そしてその原理上、モバイル回線は絶対に固定回線にかないません。速度も品質も料金も、です。公衆無線LANなら、ある程度の移動性さえ確保できます。唯一の利点である移動性とローミング性でさえ、固定ブロードバンドのほうが優勢になる部分が出てきているわけです。

結局、モバイルというのは、緊急性を満たすためのツール。自宅に着くまでの30分が待てない、出先に着くまでの10分が待てない、そういった人のためにあるのが、モバイルというツール。しかし、1Mbpsとかそれ以上の帯域を必須にしてしまうコンテンツやサービスは、あまり緊急性を必要とされないものが多い、ということ。つまり、モバイルブロードバンドといいつつ、ブロードバンドが必要とされるアプリケーションは、緊急性の低いものがほとんど、自宅や出先に着くまで待っても十分対応可能なもの。つまり、唯一の勝ち目である緊急性という面では固定との間で勝負が出来ないことになってしまいます。

どんなことをしても絶対に勝てない相手と、しかし、そのほとんどの場所で競合してしまう日本国内という閉じた市場で勝負しなければならないのが、モバイルブロードバンドというインフラサービスです。もう、絶対に勝てないとわかっている相手と戦おうとしている時点ですでに理屈がおかしくなっちゃっているわけですが、ともかく、モバイルブロードバンドインターネット接続サービスを単体で考えてしまうと、確実に全員が全員固定ブロードバンドと競合して負けてしまうことになります。

だからこそ、モバイルブロードバンドは携帯電話という非常に特殊でパーソナライズされた機械を利用しなきゃならないわけです。携帯電話の特徴は、自宅でも出先でも同じ個人識別子が使えるということです。携帯電話機と契約がひもづいているからこそ可能な付加価値であり、モバイルブロードバンドは、この付加価値を生かし、さらに高度なサービスを提供するためのビットパイプの一候補としてあるべきだと思うのです。

PCで動画を見るとき、自宅で見るなら当たり前のように自宅の固定回線を使います。しかし、携帯で動画を見るとき、自宅にいてさえモバイル回線を使います。そのときに動画の視聴料をその場で支払うことが出来るのは、そのモバイル回線と契約者と携帯電話機がきっちりとひもづいているからです。なおかつ、そういう方法で視聴料を徴収できるからこそ、良質の動画が提供可能にもなっています。そして、このひもづきが日本中どこに行ってもほどけない、というのは、固定回線には無い、モバイル回線の特徴です。

要するに、モバイルブロードバンドサービスを生かすには、この個人と回線と機器の結びつきを利用した固定回線にまねできない新市場の開拓であり、新市場と書きはしましたが、これは実はこれまで日本のキャリアが開拓してきた垂直統合サービスに他なりません。つまり、端末、コンテンツ、そして旧世代モバイルサービス、これらを統合したサービスの一つとしてモバイルブロードバンドインフラを活かす、これが、モバイルブロードバンドを固定回線と無用な競合関係におかないための一つの答えであると思っています。

もちろん、「一つの答え」と書いたとおり、他にもいろいろと答えはあると思います。しかしいずれにせよ、「固定回線と競合させない」というのは重要なテーマで、固定ブロードバンドが非常に発達した日本ではこの命題を満たすのは非常に難しいといわざるを得ません。日本に限っては、単なるインターネットプロバイダになってしまうと完全に固定に食われて「全員敗者」です。

少なくとも、UQの現在の惨状を見る限り、この議論がそれほど間違っているとは思いません。少なくとも100万の単位の加入者がいないと絶対に採算ラインに乗らないモバイルインフラサービスにあって、UQの加入者は月々1万も増えていないようで、ということは、10年もの間、採算割れで耐え続けなければならないことになりますし、その前に、技術が陳腐化して赤字のまま終わることが目に見えています。このことが、「いくらスピードが速くても単なるインターネット回線サービスでは固定に競合して加入者を得られない」ということを示しているように思えます。イーモバイルは「モバイルPC購入支払代行」という一つの答えを見せたように見えますが、いまさらその二番煎じをやっても加入者は獲れないでしょう。イーモバイルでさえ、その新しい市場の飽和に近づきつつあるわけですから。

そんなわけで、単なる回線事業としてのモバイルブロードバンドは、おそらく誰も成功を見ることがないと思っています。やはり何らかの上位サービス、それを利用するための移動端末、ここまで含めて一つのサービスとして売る必要があると思うわけです。

という感じで、「全員敗者」の言い訳をしてみる一言でした。でわ~。

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ウィルコムの純減があまりにひどいけど

2009/09/11

緊急事態?なのかな?と思いつつも、まぁこんなもんだよね、と納得もしつつあったり。というのが、ウィルコムの加入者数。

先月、8月も、結局、PHSは4万以上の純減となっています。半年で約10万近く、2%以上の純減というのは、ある意味、緊急事態と言ってもいいのかもしれません。

ウィルコムの解約率は、大体2.5%程度といわれています。ということは、大体、毎月11万の解約があるわけです。それに対して、先月は4万の純減ですから、差し引き、獲得数は7万しかなかった、ということになります。

ウィルコムの解約率はずっと昔からあまり変わっていませんから、その昔、10万とかの純増があった時代は、20万以上の獲得があったわけです。それに比べると、実に、3分の1にまで獲得数が減ってしまっていることになります。

PHSそのものに魅力がなくなってしまったのか?ウィルコムという会社はここが限界だったのか?という思いが頭をよぎらないでもありませんが、しかし、この命題に対しては、私自身は意外なほど楽観的に見ていたりします。PHSそのものは、まだまだ十分な魅力があるんです。それが、なんだかだで先月7万も新規加入を得ているということに現れています。

PHSそのものの魅力の問題として考えるなら、もしこれが本当に皆無になってしまったのなら、要するに「何をやってもダメ」という状態に陥ることが予想されます。ところが、今のウィルコム、「何をやってもダメ」という状況には程遠いのです。というのはつまり、「何をやっても」ではなくて、ウィルコムが「何もしていない」のが事実。何もしていないから、ダメ。当たり前といえば当たり前。

何もしない、何も出来ないのには、もちろんそれ相応の理由があることは簡単に想像できます。つまり、次世代PHS、XGPのサービス開始、というイベントを目前にしているからです。なので、大きな投資や、減収を伴う値下げやサービス向上には手を出せない。結局、短期的なキャンペーンで時々加入者をプラスにして何とか糊口をしのいでいる状態。

データは、しかし、どうしようも無いのはわかります。さすがに、競争上、PHSの速度では無理が出てきました。最新の基地局はハード的に対応しているはずの、900kHzキャリアを4本束ねるようなサービスでも始まればまだ当分競争力は維持できますが(これなら実効速度で2~3Mbpsは出せるでしょう)、XGPの認定獲得でその方向の進化の動機はなくなっています。PHSデータはこのまま沈んでいくのは免れないでしょう。

それに対して音声は、まだ十分な余力があります。エリアもそこそこ充実していますし、何より、他キャリア全滅という混雑や災害時でもつながるというアドバンテージがあります。また私自身はPHSの音質こそPHSを使う最大の理由です。こういった状況で、しかし、他キャリアが選択肢として格安基本料のプランを追加していくのを無視してわが道を行くのは、やはり、経営のセンスを疑わざるを得ません。

なんだかだで、解約されたらおしまいです。解約するとき、その理由は何でしょうか。間違いなく、利用と料金のバランスです。料金に比して利用量が減るから、解約するわけです。こういうのを俗に「元が取れない」と言いますが、この「元を取れるかどうか」の判断基準は、環境でどんどん変わります。簡単に言えば、携帯各社が基本料4000円無料通話1000円、なんていう時代なら、定額プラン2900円は、持っているだけで元が取れます。携帯電話の実質基本料は3000円ですから、持っているだけで100円得しているわけです。しかし、携帯各社の基本料が980円で1050円分の無料通話込み家族間通話無料、なんて時代になったら、2900円分の元を取らなきゃなりません。携帯電話の料金が2900円に達するレベル、つまり、2900-980+1050=「2970円分の家族以外だけど070宛ての通話」がないと、「元が取れない」と感じてしまう。この時代の変化に気がつかないのか、気がついていて放置しているのか、この辺が最大の問題です。

そしてなおかつ、そこまでしても解約せずに残る人は、十分に元が取れる人であり、ということは、無料の相手先への電話が非常に多く、なおかつそれ以外への通話はまったく無い、という人ばかりになります。なぜなら、他社の電話はウィルコムに比較して「持っているだけで元が取れる」かつ無料通話があるので「ある程度通話に使ったほうがさらに元が取れる」という料金だから、ウィルコムで無料対象外になる分は他社の電話を使ったほうがより効率的だという判断が働くのです。そして、一旦この判断が固定化してしまうと、今度は、無料通話を使い切った後も他社の電話しか使わなくなってしまいます。相手に通知される電話番号の都合などもあるでしょう。私はまさにそうで、070番号以外へはすべてドコモを使っています。そのため、ドコモの料金が1万円に達することさえあります。それでも、070以外へは結局ドコモを使っちゃう。ぶっちゃけ、料金だけ見れば「ウィルコムいらなくね?」という状態。こうなると、ウィルコムとしては、通話ARPUはまったく稼げなくなります。例の「通話パック」がまったく無意味なパックだということに、ウィルコムの担当者は気づいていないでしょうね。「そんなパック付けるくらいなら携帯の無料分使うから」でおしまい。

期待したウィルコムミーティングも、解約抑制策として使う気が無いし。とかくウィルコムの今の純減の最大の理由は、「解約抑制の施策が皆無」、この一言で終わります。解約がゼロになれば先月でも7万の純増なんです。ドコモ並の解約率だとしても5万の純増、ソフトバンク並の解約率でも3万の純増が手元に残るはずなんです。解約の最大の理由は「元が取れない」なんですから、ぜんぜん使わない人でも元が取れるプランを作ってあげればいいんです。基本料0円なら誰も解約しないですよね?まずここからスタートして、どこまでがんばれるかを考えるべきです。0円は経営上も無理だ、だったら100円なら?200円なら?・・・こういう考え方が、今のウィルコムに出来ているでしょうか。「2900円」という金科玉条をいかに守るか、という視点しかありません。定額プランSも、まさにそう。

とにかく、少なくともPHS音声に関しては、ぜんぜん「手を尽くしている」ようには見えません。すなわち、まだPHS音声には多くの希望があるということ。選択肢を少しばかり増やしてあげれば、簡単に純増に転じるはずです。

何度も言いますが、XGP単体は絶対成功しません。これは技術がダメなのではなく、XGPの目指す市場が「全員敗者になる市場」だから、仕方が無いのです。単体では全員敗者だけど、他の何かに対する付加価値としてこれを利用する、ということでのみ生き残れる市場です。むしろ、そういう使い方しかされないからこそ、単体では「全員敗者」にしかなりえないわけです。だったら、PHS音声とXGPデータを組み合わせたまったく新しい市場を創出すべきです。そのためにも、PHS音声は十分な加入者を保ち、市場開闢を支える潜在利用者のプールとして活用すべきです。

ぶっちゃけ、一度潰れて、カーライルが手放した後に、わけのわからない怪しいベンチャーにでも買われた方がまだ希望があるかも知れません。「2900円」という金科玉条への信奉を一度捨てるには、実はこれしか方法が無いかもしれません。この信奉を捨てるだけでも、ウィルコムは大きく変われる気がします。

まぁそんなことを言いつつ、まだ400万以上の加入者がいるし、一時期300万の大台を大きく割り込んだことを考えればまだまだ大丈夫だよね、なんて強引に楽観視するしかない状況をそれはそれで楽しんでたり、という私だったりします。といったところで本日はこれにて。

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TCAで一言:2009年8月篇

2009/09/09

先月の純増数速報。再びソフトバンクが純増数首位に返り咲いた、といわれていますが、その内訳を見てみますと、これがもう、散々です。

ソフトバンクのIP契約者数、たったの2万。11万6千の純増に対して2万しかIP契約をしていない、にもかかわらず一番の売れ筋である(と孫先生が主張する)iPhoneはIP契約必須のはず(解約不可)なので、というのは、これはもう、残りは完全に「アレ」ですね。また、モジュールが5万ほど増えていますが、これは、フォトフレームを端末代基本料全部無料で配りまくったアレです。つまり、ソフトバンクの純増数のほとんどが「アレ」だということですね。で、結局「アレ」は東京でしかやらない(やれない)ので、地方の純増数が悲惨なことに。地方増減を見れば、ソフトバンクの「本当の」純増数はどのくらいか、まぁ大体判るような気がします。

しかし、純増首位のためとはいえ、それほど安くも無いフォトフレームを5万台も無料プレゼントとは、なかなかやります。仮に5万円だとすると25億・・・?うわぁ。そして、ドコモにわずか3000差での首位、これは例の獲得数追尾システムのおかげ。前回首位を譲ったのは、どうもエヴァンゲリオンケータイの追加生産分を勘定に入れ損ねたからではないか、なんてまことしやかに言われていますが、ここまできっちり「ドコモよりちょっとだけ上の首位」を実現されると、それもあながち噂に過ぎぬとは断定できません。実は前回、某所でも月内ドコモ純増は13万5千と推定されていて、それはエヴァケータイ増産の勘定漏れだったそうで、それに対してソフトバンクがきっちり13万7千の純増に持っていったのが「ある意味すげー」といわれていたほどで、まぁ、ふたを開けてみるとその「某所」の予想が外されて、ドコモが首位に、という流れだったわけで。ってことは、ひょっとするとソフトバンクもその「某所」の獲得推定数値を利用していたりして。

また、何気に、イーモバイルが最下位に転落してしまいました。これはがんばったauを褒めてあげるべきなのでしょうが、そもそもがモバイルPC購入無利息ローンとしての利用が大半だったイーモバイルですから、PC需要が一巡してしまえば加入者増加ペースは鈍るのは当然といえば当然ですね。新しい販売斡旋商材を見つけないと、そろそろ最初の頃のローン支払い完了の人が出てきちゃう頃です。どうするんでしょう。また、IP契約者数も減少に転じていて、どうやらイーモバイルの音声キャリアとしての未来は早々に終わりが見えてきたようです。

驚くべきは、auが、またしても純増数以上のIP加入者数をたたき出していること。たとえば、何か特徴的な端末が出たとかで瞬間的に超えるならまだ良くあることといえますが、わずか間1ヶ月をおいての再びのIP契約超過は、auのIP契約、つまりEzwebの継続的な満足度の高さを強く象徴しているといえます。何せ、加入はともかく、解約しないわけですから。また、MNPでもドコモからauに大量移動しているさまが見えてきます。auがプラス8000の首位で、他社を突き放しているのも、やはりauの満足度の高さの現れでしょうか。

そしてドコモ。ソフトバンクとほぼ同じ純増数ながらIP契約は4万ちょい。といっても、4万です。4万/11万。36%。これ以外は、携帯電話の事実上必須サービスともいえるメールが必要ないと言っているわけです。現実には、ドコモは音声セクションの純増はこのIP契約者数程度しかない可能性が高いといえます。モジュールやデータ(MVNO含む)で純増数こそ稼いでいるものの、音声端末はかなり苦戦している、といえそうです。

さて、ウィルコムの・・・えーと、これは、さすがに稿を改めることにします。ここまでくると、何か根本的な問題があると考えざるを得ないわけで。

そんな感じで、いや、実質普及率100%を超えてもまだまだ増え続ける携帯電話回線。一人2台3台持っていることを当然のこととして、料金や端末の戦略を考え始めなきゃならないでしょうね。これまでのように「全機種なんでも入り」では立ち行かなくなるでしょう。といっても、何でも入り端末は自社のをこそ使って欲しいと考えるのも人情で、この辺の割りきりが出来るかどうか、複数台持ち時代を効率よく生き抜けるかどうかの分かれ道といえそうな気がします。

それとは別に、TCAとしても、そろそろ、回線数の勘定方法について見直しをしたほうがよいかもしれません。すべて自己申告の数字で、しかもそれを広告宣伝に利用されるとなり、また、故意の水増しに対して禁止条項や罰則規定が無いわけで、これはもうやりほうだい。ソフトバンクみたいな非常識な会社がまさか通信事業に参入するとは思っていなかった時代の紳士協定に頼った今のやり方は、いずれ大手のドコモやKDDIから批判を浴びることになると思います。あるいは、こういった不正なやり方での数値水増しが広告に使われている以上、TCAは数値の公表をやめてしまうべきだとさえいえます。まぁそういった動きがとられることを警戒して、わざわざ所属会社を別にして二人も理事を送り込んでいるんだろうとは思いますが(笑)。

いずれにせよ、例の月月割の対象大幅カットをこっそりと実施するなどといった改悪を続けているソフトバンクの「首位」の虚ろさは今後ますますはっきりしてくるといえます。今後はIP契約数と地方増減に注目です。といったところで本日はこれにて。

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