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2008/12の過去ログ


毎年恒例:2008年を振り返る

2008/12/31

ということで恒例、年末の今年一年を振り返る一言。

といっても、今年こそは、携帯業界大不作の年ですね。ほとんどたいした事件がありませんでした。

そんな中で、わずかなりとも業界をにぎわしたのは、イーモバイルとソフトバンク。

まずはイーモバイルの音声参入って言う話ですが、確かに鳴り物入りで参入こそ果たしましたけど、結局自社開発の端末は1台きり、コンテンツが使える端末もその1台きり、結局売ってる端末の大半は「通話も出来るPDA」の域を出ない状態。その1台でさえ、他社向けに作っていたものが発売できなくなったのを拾ってきただけで、ありきたりなコンテンツに一そろい対応している以外は全く独自サービスを打ち出していません。まぁ、来年以降ですね、本格化するとすれば。

一方、イーモバイルがやったことで世間を騒がせたといえば、100円PCですね。5万円未満の格安ノートPCに対して超高額のインセンティブを出し、初期費100円でPCを購入できるようにしました。このおかげで、日本のPC出荷台数のバランスを崩すほどのPC販売を今年は記録したようです。イーモバイルは資本構成が変わって財務諸表を非公開にしてしまったのですが、これだけインセンティブを出すとさすがにキャッシュがやばいことになってるんじゃないかなぁ、なんて勝手な心配もしています。インセ5万としても、100万台売れたら500億円ですからねぇ。昨年のどこかの時点でキャッシュ残高が1000億円でしたから、相当やばいことになっているはずなんですけど。

また、同じく業界をお騒がせしたのがソフトバンク。なんといっても、金融危機発生と同時に財務危機のウワサがあらゆるところを駆け巡りました。実際の話、常に金を借り替え続けているからこそ存続できているソフトバンクにとって、金融危機発生による市場流動性の低下は存亡問題。今現在もキャッシュ留保の取り崩しは大変な勢いで、危機を脱するにはまだ当分時間がかかりそうです。

この危機を予見していたのか、ソフトバンクはとにかくむちゃくちゃとも言える獲得攻勢をかけます。獲得成績が優秀な代理店にはガンガンインセンティブを積み増し、代理店同士の競争を煽りまくっています。これにより、新規加入とそれに伴う債権収入を高いレベルに維持し、評判で何とか食いつないでいる状態です。この方針は来年以降も変わらないでしょうし、万一純増トップの座を他社に譲るとあっという間に終わる可能性もありますから、気が抜けないですね。

さて業界全体の話で言うと、冒頭でも書いたとおり、新しい端末やサービスが実に不作でした。インセンティブの仕組みを総務省に無理やり暴かれ公平性を求める利用者側(主にマスコミ・メディア)の要望(というより圧力?)にこたえる形で分離プランを導入し、その結果として買い替えサイクルが長くなり、端末が売れなくなりました。もちろんキャリア側もそうなることは予見していて、シーズンごとにモデルを発表はするけれど、大部分は過去の端末の外装焼き直し程度にとどまります。売れないものに開発費をかけるわけにはいきませんからね。しかしドコモだけはやたらとがんばって新設計にこだわっていたようですが、まぁこれこそ体力に物を言わせた強引戦法でしかありませんね。どこかでさすがに息切れすると思います。

ウィルコムの話で言いますと、去年の暮れ、本当に押し迫った最後の最後でBWAの免許獲得となり、今年はとにかくBWA(WILLCOM CORE)のサービス開始に向けての準備に全力投球、という感じでしょうか。あまりぱっとするサービスや端末は見られませんでした。

そんな中でちょっとがんばってみたのが、WILLCOM D4。異色のキャリアブランドUMPC。500グラム以下にVistaを載せた、というのは、世界的にもきわめて珍しい例です。ただ、機能的にはきわめて尖ってたんですが、性能や安定性が問題でしたね。処理能力もバッテリ持続時間も及第点とは言い難く、PHSモジュールとの関係でフリーズしたり再起動したりということもしょっちゅう起こるようで、アジアの怪しいメーカが作った超小型PCと品質が変わらないレベル。逆にウィルコムブランドはアジアの怪しいPCメーカ程度だと世間に知らしめてしまったかもしれません。

うれしいニュースとしては、ボイスミーティング復活、こと、ウィルコムミーティングのサービス開始ですね。「誰とでも音声定額」を活かすのに最良のソリューション。これにさらに昔のボイスミーティングみたいにフリーのミーティングルームとかがあればさらにいいんですけどね。いやもちろん安全や犯罪の問題もありますけど、絶対に必要です。ないと売れない、と断言します。また、これにしても、料金が高額すぎます。いくらなんでも、月1050円て。利用者増やす気ゼロですね。

WILLCOM COREに関しては淡々と進んでいるようで、つい先日、第一号基地局免許を取得したというニュースが出ました。また、端末の包括免許も取得したとのことで、基地局、端末ともに順調に開発が進んでいるようです。資金難もあってエリア整備には時間がかかるかもしれませんが、ウィルコムの大きなメシのタネが育っていて、とりあえず良かった良かった、という感じ。

そして、業界全体を驚かせ、日経新聞の1面トップまで飾ってしまったニュースが、「ウィルコムがドコモと提携」。具体的にはウィルコムがドコモのHSDPA網を借りてMVNO形式で自社ブランドサービスを行います、という話ですが、まず、そもそも自社の無線網を持っていてお互いに競合している会社同士が無線網の貸し出しで提携したというのが、未曾有の事件といえます。ツーカーやイーモバのローミングとは意味が違うんですよ、アレはあくまで「競合してないから」が前提で網を貸し借りしてますから。なので、この件はかなり驚きました。また、京セラ/KDDI資本のウィルコムが、NTT系のドコモとがっつり提携というのも、驚きですね。まぁそもそもウィルコムはKDDIとは仲が悪く(笑)、逆にNTT東西やNTTコムとすごく仲がいいので、自然な流れかもしれません。この際資本もNTTに擦り寄っちゃえ~・・・と言って思い出した。カーライルがウィルコムをNTTに売却しようとして断られたんでしたね(笑)。そういえばそんなニュースもありました。

で、資本の話になったのでついでですが、元々、ウィルコムは今年にも上場する予定だったんですよね。早ければ去年の秋、遅くても今年中頃、というのは業界のウワサとしてよく聞いていた話なんですが、市場の混乱ですっかり話が立ち消えちゃいましたね。市場からの資金調達手段はほぼ絶たれ、ウィルコムにとっては極めて苦しい新年がもうすぐやってきます。

ということで今年もお付き合いありがとうございました。来年も多分変わらず戯言を垂れ流していきますので、お暇なときの暇つぶしにご利用くださいませ。では、良いお年を!


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ひとりがたり

2008/12/29

「暇?人氏はウィルコムに相当な思い入れがあるように感じるのですが、何か特別なわけがあるのでしょうか、聞かせてください」というようなご質問をいただきました。年末ですし、ここいらでこういったことも語っちゃいます。

さて、単純に言いますと、私が初めて持った個人電話こそが、DDIポケットのPHSだったから、愛着がある、というのが一番の理由かもしれません。

なんといっても、当時は安かったですからね。基本料も通話料も携帯電話の数分の一ですから、相当な差がありました。そのくせ、エリアで困ることもほとんどないし、文字通信も出来るし音質も良い、となれば、そりゃ、愛着もわきます。

しかし、携帯電話の大幅な値下げと、そしてドコモのiモードの開始によって状況が一変していくわけです。安さもさほどでもなくなるしPHSの専売特許だった文字通信も使えるようになったiモードも登場するし、で、PHSの優位性というものがほとんど消え、「移動に弱い」「エリアが狭い」という弱点だけが目立ち始めたんですね。

加えて、当時で大体携帯電話の方が倍くらいのARPUだったと思うんですが、その「倍くらい」というのが、ちょうど良かったんです。べらぼうに高いわけでもないからそれほど損をした気分にもならないし、一方で、倍の料金というのはある種の「格の違い」を感じるに十分な差でもある、という、良い具合の差だったんですね。自然、貧乏人がPHSを使ってちまちまと節約しているのを横目に豪勢にその倍の料金を支払うことで「生活に余裕があることを見せ付けるツール」としても機能し始めたわけです。

要するに、「社会人になったらいつまでもピッチじゃなくて携帯くらい持たないとね」というような価値観ですよね。ちょうど、私自身が社会人となって社会に出て行く直前くらいにそういう社会現象が起きたわけです。これは、愛着を持ってPHSを使っている人から見れば、実に悔しいわけですよ。

確かに携帯に対して優っている部分はなくなってきた、だけど、決定的に劣っているとも言いがたい、むしろ、料金の安さは利点だ、なのに加入者激減が止まらない、というのが、ちょうどこのサイトを立ち上げた頃の状況。feelH”が世間を騒がせた真っ只中です。世界初の移動体音楽配信、カメラユニットによる静止画・動画(パラパラ動画ですが;笑)のメール添付対応、メール送受信無料プラン開始、・・・などなど、今となっては当たり前かもしれませんが、さまざまな革新的な試みを繰り出してきたのがこのfeelH”リリースの頃。そういったことを、世間の人はまだほとんど知らないことに歯噛みして、勢いで作ったのがこのサイトの前身です。

その後、AIR-EDGEの登場でDDIポケットが日本で唯一の移動体定額データ通信サービスプロバイダとなったのを機に、DDIポケットのデータ通信に特化したサイトとして作り直し、主に技術的な考察とアンテナネタ(笑)を中心にDDIポケットについて語ってきたわけです。これには狙いがあって、そもそもPHSのデータ通信に関するサイトは当時さほど多くなく、一方でAIR-EDGE登場でネット上でも話題が沸きかえっている、ここでサイトを立ち上げればそこそこのアクセスが稼げるだろうし、そこからデータだけでなく音声としてのPHSにも興味を持ってもらえればなぁ、という意図が多分にありました。ウィルコムとして再スタートし音声も好調になってからは、データだけでなくウィルコムそのものについての多くの話題を取り上げることとなり、今に至ります。

要するに、そもそもの動機は「愛着」ですが、仲間を増やす手段として「ファンサイトを作る」ということを選んだわけです。そしてひとたびファンサイトとしてやっていくと決めた以上、徹底的にファンに徹することにしています。こういうことを言うとちょっと反発があるかもしれませんが、このサイトに書いてあることすべてが本当の本心かというと、そうではなかったりします。正直に言うと「こんな商品/サービス売れるわけねーじゃん」と思っていても、ここに書く文章ではとにかく利点を見つけてそれをどう活用すると便利かというのを一生懸命探して、無理やり持ち上げていたりすることも多々あります。大体、具体的な使用例を挙げてサービスをほめていたりする文章は大抵このパターンです(笑)。無理にでも便利な使い道を考えてあげれば、たまたま検索で見つけた人がウィルコムを使ってみてくれるかもしれない、という下心ですね。要するにこのサイト、社外営業みたいなもんです(笑)。またそれに加えて、いやらしい言い方になりますが、このくらい狂気じみたファンを演じないとなかなかサイトの特徴が出せないんですよね、誰でもブログを開設できるこのご時世。文章を書くのが好きだから書いているんですが、やっぱりたくさんの人に読んでもらって感想持ってほしいですもん。

ということで、基本的には私の態度に出ている「相当な思い入れ」は、「ファンに徹している結果」と言っておきます。ただその一方で、やはり最初にあげた「愛着」が根底にありますし、今現在も初めて契約した番号を普段の道具として愛用しています。何度も書いていますが利用者としてウィルコムの「音質の良さ」は何ものにも変えがたく、ウィルコムが潰れてもらっちゃ困る、という視点からも、やはりウィルコムを応援しているわけです。

ちなみに最後に一つだけ。私が強い思い入れを持つのは、あくまで「ウィルコムのPHS」なんですね。「PHS」というところが重要。なので、実はXGPの登場にはちょっと苦々しい思いもあるんです。どうも、XGPの技術はあまり好きになれません。WiMAXやLTEに似すぎているんですよね。どうしてPHSの手順とキャリア区分のまま、情報領域だけをOFDM化するというような方式にできなかったのかなぁ・・・と。それなら、PHSとXGPのチャンネルを束ねてハイブリッド通信なんていう離れ業も出来たのに、とか。ただ、ウィルコムが生き残りPHSが継続されるためには仕方がないのかな、ということでしぶしぶ応援をしていたりします。これでXGPがあるからPHS停めちゃおうなんて話が出てきたら、かなりショックを受けると思います(笑)。

そういうわけで、とりあえず、私自身が本当に飽きちゃうか、ウィルコムが潰れるか、ウィルコムがPHSを停めちゃうまでは、変わらずに応援していこうと思っています。このサイトはPHSと運命を共にするぜ!という意気込みで取得したドメインですし。ということで今後ともよろしくお願いします。

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2008/12/26

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8xとMIMOって似てるよね

2008/12/24

さて、現行のPHS(というかAIR-EDGE)には、「8x」というモードがあります。これは、通信スロットを8個使って、1スロットのみの場合に比べて8倍の通信速度を実現する方式。ただし、PHSには4スロットしかありませんから、1台の無線機では4xが最大です。そのため、8xは無線機とアンテナを2セット搭載している、というのはよく知られた話。

という点を説明しておいてから、今回いただいたご質問は、「アンテナ二つ使う8xとアンテナ二つ使うMIMOの違いがわかりません」です。これを今回はネタにしてみます。

まず、MIMOについて。これは、Multi Input Multi Outputの略で、複数のデータストリームを複数のアンテナから送信し、複数のアンテナで受けた電波から複数のデータストリームを取り出すことを意味しています。

この広義の定義だけで見ると、実は8xも、MIMOの一種なんですね。送信側がアンテナが異なるだけでなく基地局そのものが異なる可能性もある、かなり大きなMIMOです。

実際に8xでは何をしているのかというと、具体的には、同じスロットタイミングを違う周波数で使う、ということをしています。無線機というのは基本的には同時に一つの無線波しか扱えません。PHSには4つのスロットがありますが、その4つのタイミングを使い切ってしまうと、基本的にはそれ以上増やすことは不可能なんです。

そこで、無線機を一つ増やしてあげます。すると同じタイミングの電波を使うことが出来るわけです。また、PHSの電波はかなりたくさんの周波数チャンネルがあります。その中の一つを片方の無線機で使っているので、もう片方の無線機はそれとは違う周波数を使うだけで、全く混信することなく基地局と通信できます。そういった処理が自動的に出来るように元々PHSの規格が定められているのです。

それぞれのスロットを使った通信は全部独自のデータを流すことが出来ます。ですので、インターネットから送信されてきたデータを順々にスロットに割り当てて電波に乗せ、受信した側は受け取ったデータを最初の順番に従って結合することで、複数のスロットを使った通信による高速化が出来ます。

(狭義の)MIMOも、基本的には発想は同じです。ただし、無線LANやWiMAXなどでは、もとから非常に広大な周波数を使って高速通信をするという前提があるため、PHSのように気軽に「他の使ってない周波数を使おう」というわけにはいきません。たくさんの周波数を使って高速化するのでは「周波数利用効率」は向上しないのです。そして、無線通信事業者が考えるのは、いかに限られた周波数にたくさんのデータを押し込めるか、つまり「周波数利用効率」をどれだけ向上させられるか、なんですね。

そこで考え出されたのが、「同じ周波数なのに違うデータストリームを乗っけちゃう」という技術。電波というのは基本的に全方向に広がるものですが、建物や地形に反射することでさまざまな通り道を通り、相手に届きます。実際にはさまざまな通り道を通った電波が重ねあっているのですが、数学的にこれを一つの「経路」として扱うことが出来ます。そして、送信場所がある程度以上異なる場合は、数学的に相関のない別の「経路」をとして扱うことが出来るようになります。

この「経路」は、数学的には本当に一本の土管と同じように扱うことが出来ます。隣の「経路」に影響を与えない、という意味です。だったら、それぞれの「経路」に同じ周波数を通しても混信しなくね?というのが、話題になっている狭義のMIMO。例えば送信場所が二箇所あれば、同じ周波数でも二つの経路を形成できます。つまり、周波数利用効率が一気に二倍になるんですね。

この「経路」の推定と数学的な処理の詳細については専門書などに譲りますが、相関のない経路になるのに必要なアンテナ間の距離、というのは大雑把に決めることが出来て、これが、大体電波の波長のオーダー。波長の4倍以上にしとけばまず大丈夫、くらいに言われます。2.5GHzのWiMAXなら、波長は12cmですから、これを最低単位にして、アンテナ間を50cmも離して置けばよろしい、という感じです。

つまり当初の疑問に立ち戻りますと、「8x」はあくまで交信相手を増やすために単純に無線機を増やしたもの、「MIMO」は数学的技法を使ってあたかも交信相手が増えたかのように見せかける技術、ということです。交信相手が本当に増えちゃうのか、仮想的に増やしているのか、という違いですね。

で最後に余談ですが、ウィルコムはずいぶん昔からこれと同じことをやっています。いわずと知れたアダプティブアレイとSDMAです。アダプティブアレイは端末からの受信波を基地局の複数のアンテナで受信し、その結果から基地局が「経路」を推定し、特定の端末だけに届く「経路」にデータを送ることで、他の端末に干渉を与えないことが出来ます。これがいわゆる「アダプティブアレイでヌル点を作る」ということです。SDMAはこの応用で、複数の端末相手に同じことをやります。端末同士が電波の波長のオーダー以上離れているなら、それぞれの端末との間の「経路」は相関が低くなりますから、同じ周波数を使いまわしできるわけです。つまり、周波数利用効率を上げる、という点では、すでにPHSはWiMAXが目指しているところをとっくに実現しているわけです。

XGPでも原理的には同じことが出来ますから、今現在規格書にMIMOが盛り込まれていないといっても、特に問題はないでしょう。同じ要領で「経路」を増やして高速通信することはすぐに出来ると思います。もちろん、きちんと無線プロトコルの上で制御してやればより効率は良いはずなので、規格の開発にも期待したいところです。

といったところで、本日は8xとMIMOについての一言でした。でわ~。

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XGP第一号基地局免許付与!(思ったより早かった篇)

2008/12/22

と、ちょっとサボっている間に、XGP基地局免許取得だそうで。とりあえず、めでたい。

で、以前の一言のコメントでも書きましたが、携帯電話の基地局免許に関してはかなり厳しく規則が決まっていますし、さまざまな慣例もあります。基地局免許を取得したら速やかに設置を完了し、電波を出さなければならない、ということも言われます。さらに、一度取得した免許の取り下げはかなり厳しく制限されていて、例えば「とりあえず候補地の免許をまとめて申請しておいて、設置しないで終わった分は取り下げればいい」というような運用は絶対に許されません。こういうことをやると、そもそもの事業免許の停止処分なども含めた厳しい制裁が加えられます。

また、各地方で初めて開局する基地局に関しては、地元のお役所から視察が入ることも多いようです。数が異常に多いなど虚偽申請の疑いがある場合ももちろん立ち入りがあります。余談ですが、総務省の免許情報サイトで表示される各キャリアの基地局数はどの程度信用できるのか、という議論がありますが、このような理由で、かなりの確度で信頼できる情報です。もしこのような厳しい条件がなければ、それこそ、ソフトバンクなんてバカみたいに大量に申請して免許数だけを増やし、基地局数を監視している個人サイトを騙すことなんて簡単に出来ちゃいますからね。まぁそれが出来ないがために、当初の公約を守れなかったことがばれて恥をさらしちゃったわけですが。

このように厳しく制限されている携帯電話基地局とほぼ同じ性格のXGP基地局免許ですから、もはやこれが嘘の申請による取得ということはありえないでしょう。おそらくバージョンはアルファ版くらいの扱いでしょうけど、とりあえず、XGP基地局は無事に稼動できるレベルに達したということですね。

次に気になるのが、これがどのくらいのペースで設置されていくのか、ということですね。設置場所については、都内だけでも何万箇所という確保済み物件があるわけで、それは全く問題にならないでしょうが、基地局の調達コストが問題になりそうです。特に、現金に窮乏しているウィルコムにとっては。

基地局価格は昔適当に試算したことがありましたが、ちょっと改めて。一応、1キャリアのみの独自装置ということで、同じ立場の現世代PHS基地局をベースに。PHS基地局は最新型で300万円ほど(ただし新開発当初。今はもっと安いと思われます)と聞いたことがあります。WiMAX基地局が100万円ほどなので、同じ技術を使う分、300万にWiMAX分の半額、50万ほど乗せて、ついでに工事費も50万ほど乗っけて、合計400万で試算してみましょう。すると、例えば、1000局建てるには、40億円が必要になります。

ウィルコムの現在の財務状況から考えてこれはかなり無理のある数字。9月時点での現金残高が40億円強しかありませんから、1000局建てたら、即倒産です。しょっぱなに建設可能なのは、せいぜい1割、100局くらいでしょう。そこから、月々の現金の収納額と相談しながら、毎月30局くらいのペースで増やしていく、くらいが相場でしょうか。あるいは、一挙に全基地局をリース化して建てることも考えられますが、工事費に当たる部分は現金化できませんから現金の持ち出しは避けられませんし、今度は利払いに苦しむことになるのであまり大きな額のリース化は難しいでしょう。個人的には、無借金で収入の範囲でのコツコツ整備をオススメしたいところです。

まぁ何はともあれ、モノ自体は出来上がったわけで、ひょっとすると新たな投資を募れるネタになるかもしれませんね(この経済状況では厳しいですが)。そうでなくとも、身の丈にあった地道な整備をしていけば、必ずサービスは開始できるとわかっただけでも、良いニュースと言えそうです。といったところで本日はこれにて。

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ソフトバンクの経営危機その後

2008/12/15

さて、ずいぶん前の一言で書いた、ソフトバンクの経営危機についてのお話。

そのときにCDSについてのお話をしたかと思うのですが、当時700~800だったソフトバンクのCDS値が、1000の大台を突破したようです。

1000の大台を突破した企業は、武富士、プロミス、アイフル、アコムといった消費者金融、リースという名の金融業がメインのオリックス、それに日本航空というくらいですから、このそうそうたるメンバーに仲間入りするというのは、かなり大変なことです。

とりあえずこの中では異色の日本航空は除いて考えると、すべて、金融がらみ。しかも共通しているのがすべて「巨額の債権を経営基盤にしている」ということです。それはソフトバンクも例外ではなく、スパボ債権による自転車操業は私のような金融の素人から見ても明らかで、プロが見逃すはずがありません。

そしてさらに共通しているのが、金融収縮の影響で、その巨額の債権の貸し倒れが膨らんでいる、つまり、莫大な潜在的不良債権を抱えている、ということも上げられます。消費者金融なんて貸し倒れだらけだし、消費者金融をターゲットに現金を抜いて逃げるという犯罪も横行しています。リース会社にしても、建機をアジアに持ち逃げする被害が多発していると聞きますし、ソフトバンクに関してはもちろん不正契約による端末持ち逃げ被害額はダントツのトップです。

これらの被害が起こるのは、やはり「貸付審査の甘さ」ですね。個人相手のサラ金ではどうしても調査しきれないところが出てきますし、甘い審査で貸し付けてしまうことは往々にして起こります。そしてソフトバンクも、非常に甘い加入審査を背景に大変な数の不正契約が行われ振り込め詐欺に悪用されている、というニュースが報じられたのも記憶に新しいところ。「あまり調べずに簡単に金を貸しその債権をカタに金を借りて事業をまわす」というスタイルは、今の情勢では投資家からは確実に嫌忌されるでしょう。その結果が、1000超えと言うきわめて高いCDS値に現れています。孫先生は「勘違いのスプレッドが横行している」と語気を強めましたが、事業分析と財務諸表の分析をすれば、今のスプレッドでも低すぎるくらいじゃないかと私は思っていたりします。

ちなみに、このCDS値、もうちょっとちゃんと勉強してみると、どうも、「5年償還の借金をするときの年利」に一致するのが理想だそうで、逆に、その企業にお金を貸すときの利率はこのCDS値に収束していくのだそうです。つまり、今ソフトバンクに5年物の融資をするときの利率は、年率10%。どこのサラ金だよ、ってくらいの高率です。もしソフトバンクが今持っている借金2兆5千億円を5年物で全部借り替えたら、年間2500億円の利払いが生じることになります。これは、事業によるキャッシュ収入を吹き飛ばすくらいの利払いです。

ソフトバンクの「本業」である端末販売に関しては販売数が徐々に低迷し、「副業」である通信事業はすでに赤字突入、という事業上の危機はもちろんですが、それに加えて、「CDS上昇→利率上昇→財務の悪化→CDS上昇→利率上昇→財務の悪化→・・・」という地獄のスパイラルが、今回の金融危機を発端に起こる可能性が持ち上がっているのがソフトバンクの今の状態。

もちろん他の企業も景気の暗さを背景にCDS値は確実に上昇していますが、CDS値上昇の悪影響はまず自己資本比率の低い(つまり借金比率の高い)会社に直撃します。ソフトバンクのように自己資本比率が1割以下にもなろうかという会社にとっては、不況風によって市場のCDS値トレンドが上昇すること自体が大変な危機を招きかねない、ということです。

例の決算発表とそれに続く株価急上昇以来ぴたりと「ソフトバンク危機説」を聞かなくなってしまいましたが、私自身はまだまだ危険域、むしろこれから来年いっぱいが正念場だと思っていたりします。とりあえず本当に潰れられちゃうと私の職や給与の方に影響が及ぶわけで(笑)、何とか軟着陸を願いつつ、一応最悪の事態に備えて自己防衛の準備も整えてたりして。といったところで本日はこれにて~。

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データ通信サルカニ合戦(笑)

2008/12/12

いや、なんとなくスルーする気だったんですが、ちょっとうがって考えてみると意外と笑えるネタ。データ通信サルカニ合戦

このネタ、要するに、猿をイメージキャラクターに立ててデータ通信市場を席巻しているイーモバイルを意識して、「うちはそりゃのろまでドンくさいカニかも知れないけどさ」と言う、やや自虐ながらも、負けませんぞというメッセージを発している、まぁそういうネタなんでしょうけど。

でもね、ちょっと、本来のサルカニ合戦のストーリーを思い出してみて欲しいんですよ、ここで。どういうストーリーでしたっけ。

簡単にまとめちゃうと、猿に騙されてぶっ殺されたカニの子供たちが、栗、蜂、臼、牛糞(?)に頼んで敵討ちをする、って言うお話。

まぁものすごく端折っちゃうとこんな話ですよね。最終的にはカニが勝つんですよ、と言うところをウィルコムは言いたいんでしょうけど、ちょっと微妙なポイントがあって。

ってのが、結局カニは勝つんですけど、自力で勝つわけじゃないんです。栗、蜂、臼、牛糞の奮闘があってこそ、と言うより、実際は、カニはほとんど何もしなくて、残りの助っ人がサルに決定打を与えることで敵討ちを達成するわけで。

なんかさ、この話、要するに「ウィルコムは単体じゃイーモバに勝てないから、もっと強い人に頼っちゃうぜ」って感じじゃないですか?。いやいやもう結論から書いちゃいましょう。「ウィルコムはドコモの網借りてイーモバに反撃しちゃうぜ」ってことじゃね?これ。

しかも物語では当のカニはほとんど何もしない(笑)。強い人に戦わせて自分は見てるだけ。ドコモのエリアと品質で切り崩しておいてから、COREにバトンタッチする、と言う構想になんとなく合致して、そういうことですか、と思わず突っ込みたくなるやらニヤニヤしちゃうやら。

まぁ、この広告案を考えた人はそこまで意味を含ませたわけではないのでしょうけど、なんとなく、来年くらいのウィルコムの実情をきわめて正確に表しているような気がします。もちろん、ドコモのネットワークを使ったサービスをしちゃうぜっていう話が本当だとすれば、と言う前提ですけど。

正直、私は最近のドコモのネットワークをきわめて高く評価しています。あらゆる指標で他社を圧倒しています。ウィルコムのような弱小キャリアは、ドコモと良好なパートナー関係を構築・維持することが最良の選択なんです。ライバルのイーモバだって、ドコモローミングを利用しているくらいです。最高品質のネットワークをオープンに貸し出してくれるって言うんですから、これはもう、サービスプロバイダとしてはまず利用することを考えなきゃならないわけです。

もちろんいろんな制限や対価がかかってきます。サルカニ合戦では、臼や蜂は無償で協力してくれましたが、現実ではそうは行きません。でも、それらの制限や対価をバイパスできる「自前の網」という抜け穴があるわけですから、これは強いですよ。定額の維持費で使い倒せる自前の網を持ったまま、他社のいいところだけ使える、これは強い立場です。サルカニ合戦のカニよりもさらに強い立場です。カニ自身も相応の戦闘能力を持っているわけです。ドコモは(3G免許を持っている)イーモバには網を貸さないと言うことが明らかなのですから、圧倒的に優位です。

つまりこのサルカニ合戦キャンペーンは、「ほーら、うちは栗やら蜂やら臼やら牛糞やらを味方につけちゃうよ、どうする~?」と言うウィルコムの余裕の宣戦布告なんですね。えぇ、私の妄想の世界で、ですけど(笑)。と言う感じで、思わずニヤニヤしたウィルコムサルカニ合戦キャンペーンについての一言でした。

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WILLCOM CORE開発頓挫のウワサ

2008/12/10

ちょっと意外な(私にとっては意外な)ウワサを耳にすることがあったので、本日はその話題。と言うのが、WILLCOM CORE(XGP)の開発がすでに頓挫している、と言うウワサ。

私自身は関わっている仕事がアレなだけに、このウワサがウワサに過ぎないことは当然知っているわけですが、ウィルコムとあまり関係がない、あるいはちょっと距離を置いている会社(NとかFとかPとか)の間では、どうやらこの「頓挫している説」がかなりの真実性を持って蔓延しているようですね。

まぁ要するに、WiMAX勢ですね。一応補足しておくと、BWAに関しては、「ウィルコムと関係のある会社」「WiMAX勢と関係のある会社」「両方と付き合っている会社」「両方とも付き合いのない会社」と言うのがあるわけですが、このウワサが広まっているのは、「WiMAX勢と関係のある会社」と「両方とも付き合いのない会社」のようです。私の会社がどこに属しているのかと言うのはちょっと明かせませんが(笑)、「両方とも付き合っている会社」を経由してこのウワサのことを知った、とだけ明かしておきます。

確かに、XGPの開発は、非常にハードルが高いんです。何しろ、昨年12月末に免許方針が決定して、それから1年と10ヶ月(あるいは4月開業とすれば1年と4ヶ月)でこれまで世の中に存在しなかった全く新しい通信方式を立ち上げるわけですから、普通に考えたらこんな開発が頓挫しないほうがおかしいんですね。

ただ、XGPの場合は、まず、チャンネル制御とかリソース割当などについては従来PHSの技法を活かし、伝送方式についてはOFDMAを取り入れる、と言うように、すでに確立した技術の組み合わせで出来ています。チップもハード設計はせずにソフト対応だけで済ませることが出来ますし、ネットワークはWiMAXのものを流用します。多分一番重いのは、加入者管理(認証管理)システム系なんじゃないかと思うんですよ。従来は加入者管理はNTTの管理サーバに相乗りしていたので(今は一部独自化していますが)、この加入者管理システムについてはまだまだノウハウが少ない可能性があり、ここがかなり苦労しそうな気がします。むしろ、無線の開発やカスタムはウィルコムの大好物ですから、ここが頓挫しているとは考えにくいわけです。

もちろん、来年4月に試験サービスと言う話があるわけで、そのことを考えると、今日の時点でまだ基地局免許数がゼロと言うのはかなりきわどいっちゃぁきわどいです。UQがすでに数百局を建てていることを考えると、ちょっと遅い気がします。とはいえ、これにも事情があることが見え隠れします。

無線機の免許を取得するのに必要なのが、「TELEC認証」。必ずしもTELECは必要ないという突っ込みがあるかとは思いますが、一般的にはTELEC認証を取得してからその証明をもって免許取得、と言う流れになっています。このTELEC認証はどうやって取得するのかと言うと、TELECに無線機を持っていって試験をし、法令で定められた性能であることを確かめる、と言うことが必要になります。すると、TELECがXGPの認証を出すには、TELECがXGPの測定器を持ってなきゃならないんですよ。

そして今日、タイミングよくこんなニュースが出ました。そう、この測定器がないと、TELEC試験そのものが実施不可だったわけです。アンリツと言えばTELEC納入実績トップグループの最有力測定器メーカ。おそらく早々にTELECはこの測定器を導入してXGPの認定業務を始めると思います(すでに試作機が納入されてるかも)。そうすれば、年明けにでもXGPの基地局免許が付与され始めるんじゃないかと思うんです。

とりあえず、「開発頓挫」のウワサを完全否定するのは、その免許付与まで待ってもいいんじゃないかと思います。それまではむしろそのウワサでわれらがウィルコムの競争相手を踊らせておく、と言うのも面白いかもしれません。ウィルコムファンの一人としては、「遠くない将来にウワサがウワサに過ぎなかったことがきっとわかるよ~」と余裕の構えで事態の推移を見守る所存です。と言ったところで本日はこれにて~。

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ガラパゴスケータイの真実

2008/12/08

日本のガラパゴス化、って言う言葉が、最近富にはやっていますね。そんな中でもやっぱり多く聞かれるのが、携帯電話のガラパゴス化。今日はそんな世間の評判について、常々考えていることを一つ。

ガラパゴス化、ってのは、要するに、外界との接触を絶った状態で独自の進化をしていることを揶揄する言葉であるわけですが、確かに、日本の携帯電話業界は、世界から見てもかなり異色の進化を遂げています。

で、大体この言葉が使われる文脈としては、「このような特殊な環境で進化してしまったがために、日本の携帯電話メーカは海外で勝負できない」と言うような否定的な流れにつながっていくわけですね。しかし、私自身としては、このガラパゴス化は決して悪いものではない、と思っていたりします。

それどころか、日本はガラパゴス化さえしていない、と思うんですね。こればかりはきちんと当てはまる言葉があるわけでもないし、私が勝手に言葉を作るわけにも行かないので、一言では言いにくいんですが、あえて言うなら、日本の携帯電話は「壮大な進化実験施設」なんです。

まずもって、日本が海外と大きく異なっているのは、通信事業者、つまりキャリアが、独自に技術開発を行っている、と言うところ。例えば、携帯電話にカメラを付けるとかだったら、メーカが勝手に研究開発すれば良い話ですが、コンテンツを提供するためのプラットフォームと閲覧するためのブラウザ、料金回収代行を行うための通信ユーザとコンテンツユーザの統合システム、と言うのは、キャリアが主導で開発しないと生まれません。事実、iモードをはじめとするキャリアブランドのコンテンツプラットフォームが生まれたのは日本が世界でも最も早かった国の一つです。

ネットワーク・アプリケーションサービスと、端末、と言うのは、切っても切れない関係です。しかし現実には、端末を作るメーカはアプリケーションサービスのノウハウがありませんし、ネットワーク機器メーカはもちろん端末のことなど知りません。端末メーカは標準化された仕様にしたがって淡々と端末を作り、ネットワーク機器メーカも同じくネットワーク機器だけを淡々と作っているだけでは、いつまでたっても「新しいサービス」が生まれてこないわけです。誰かが標準化の場で「こんなことやれるようにしたら面白いんじゃね?」と提案したとしても、誰も実施していない新しいサービスが標準化され便利に使えるものになるのはかなり難しいでしょう。

例えば、WAP。端末からインターネットを見られるプロトコルを定めちゃいましょう、と言うことでiモード以前から標準化は行われていましたが、当初の完成版であるWAP1.0は、お世辞にも使いやすいものではありませんでした。端末への実装も難しいしコンテンツプロバイダに要求する技術的ハードルもきわめて高かったのです。

WAPが本格的に使い物になり始めたのは、WAP2.0から。そして、このWAP2.0が生まれたのは、何をおいても、日本でのiモードの大成功があったからです。WAP2.0ではiモードで培われた多くのノウハウが取り入れられ、結果として、WAP2.0は世界に受け入れられるものになりました。WAP2.0が生まれるには、日本と言う実験場でサービスをしてみる必要があったのです。

このように、何かを新しく始めるには、必ず「端末とネットワークを同時に進化させる必要」があるわけです。そしてそれが出来るのが、キャリア主導で技術開発をしている日本だけ。キャリアを頂点とした封建社会を築いているからこそ、新しいサービスが現れることになります。これがどうも「独自の進化」に見えてしまうんですね。実際には、日本の携帯は単に「世界の3歩先を走っている」だけなんです。

逆の例を挙げてみましょう。例えば、最近はHTがスマートフォンで盛んに日本に参入しています。もちろん、MSの推すWindows Mobileで、です。ところが、このWMスマートフォン、日本の有料コンテンツを使えません(ウィルコムだけは違いますが)。それは、有料コンテンツを端末からワンクリックで購入できるシステムに、世界がまだ追いついていないからです。海外では、いまだにいちいちクレジットカードを登録して決済するのが一般的です。このため、決済システムを独自に構築できるコンテンツプロバイダしかコンテンツを提供できず、結果としてコンテンツ市場はあまり広がりません。一方、日本ではその決済システムをすべてキャリアが肩代わりしてくれています。だから、資本金の小さなベンチャーでも気軽にコンテンツビジネスに参入できるのです。結果、日本のコンテンツビジネスは非常に活発で、毎日何百何千と言う新しいコンテンツが生まれ続けています。

いずれ、これらの「決済システムをキャリアが肩代わりする」と言うシステムに世界が追いついてくるでしょうし(一部のキャリアではすでに実施されています)、これを実現するために端末(ブラウザ)に要求される仕様も標準化されることになるでしょう。そうなれば、WindowsMobileとてその標準に対応するようになるはずです。現在は、まだその段階に到達していないと言うこと。だから、WindowsMobile端末は、いわゆる「公式コンテンツ」的なものに対応していないわけです(ウィルコムだけはかなりの荒業でこれを実現しているようですが、世界的な標準になるかは・・・多分無理;苦笑)。

最近の例で言えば、緊急地震速報やおさいふケータイなども、まだ世界的には標準が定まっていません。結果として、(キャリアからフリーの)端末メーカは何を作ればいいのかわかりませんし、端末に合わせてサービスを考えるキャリアも何を作ればいいのかわかりません。こういった新しいサービスを試すことが出来るのは、キャリアががっちりと端末メーカ、ネットワークインテグレータを押さえている日本ならでは、なんですね。この試行の結果、これが上手く行くとなれば、いずれ世界的に標準化の流れが起こるでしょうし、そうなれば○年を目処にみんなで対応しましょう、と言う話にもなるでしょう。ただ待っているだけの海外の端末メーカ・キャリアと、積極的に新領域に突撃していく日本のキャリアとそれに率いられた日本のメーカ、サービスが全く異なるものになるのは、当然と言えば当然なんですね。

最後に苦言を一つ言うなら、そもそもこういった「新領域突撃ビジネス」を支えていたのは、端末購入インセンティブ制度だったわけです。端末に依存する新サービスを速やかに広め、高めていくためには、やはり端末の買い替えをどんどんしてもらわなければならなかったわけです。そういった「うやむやゾーン」を「悪」として是正を求めた総務省に対しては、改めて「バカ」の言葉をお送りします。おかげで端末は新しい技術の要らない外装焼き直しみたいなものばかりがあふれ新サービス開発は大幅に減速していますし、端末販売数も低迷して、逆に端末メーカの競争力を失わせています。

すでにソフトバンクは「独自技術を持つのをやめました」と戦線離脱宣言、ウィルコムも「脱ガラパゴス」と聞こえはいいですが要するに世界の後追いをしますよ宣言、イーモバイルは海外機器を買い付けるだけの言うに及ばず状態、世界の携帯技術を引っ張っていける日本のキャリアはドコモとKDDIだけになってしまいました。今のインセンティブ不要の風潮がこのまま続けば、KDDIさえ脱落する可能性が高いと言えます。

と言うことで、とかく「ガラパゴス」とまで言われ悪いことのように言われる日本の携帯の独自技術、すべてとは言いませんが、かなりの部分はむしろ「世界を引っ張っている誇るべき技術」なんですよー、と言うことが言いたい一言でした。でわー。

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ウィルコムとドコモがMVNOで提携って言う話。

2008/12/03

と言うことで、例によって変な話こと、日経新聞一面で報じられた「ウィルコムがドコモ網を使って3G参入」の一言。

元々この話については、私自身、XGPは必ず失敗するドコモMVNO条件公表の二回にわたり、主張してきたことです。XGPの立ち上げには必ず相当な時間がかかるはずで、一方でドコモがMVNO向けのネットワーク開放に向かう流れ、これはどう考えても、XGPの本格立ち上がりまでの間、ドコモ網を借りるのが一番いいのではないか、と言うこと。

特に、誰かさんみたいにiモードのプラットフォームまで貸せ、なんていう話ではなく、純粋にデータパイプとしてドコモの3G網を利用する、と言う話ですから、もめる問題もほとんどありません。また、PHSエリア内はむしろ積極的に自社網を使う動機のあるウィルコムが使うことは、ドコモからとっても非常にメリットのある話なんです。

と言うのは、つまり、ウィルコムがMVNOとして利用する条件と言うのは、(大部分の利用が)ウィルコムのエリア外、つまり、郊外や山間に限られる、と言うこと。これは端末の作り方やユーザとの契約条件にもよるでしょうが、ウィルコムにとって見れば、都市部ではPHS網を使ってもらったほうがコストは当然安く済むわけですので、都市部ではPHSの利用を促進するような端末・契約となるはずです。実際私自身、PHSでも場所がよければ500kbps程度出ることは確認しましたし、山手線内側くらいに限れば平均しても300kbpsくらいは余裕。このくらいの速度なら、大抵の用途には不自由しません。なので、都市部ではこっそりPHSになっちゃってる、と言う端末にしちゃってもいいわけです。

となると、ドコモ網が積極的に利用されるのは、ウィルコムが圏外となるようなかなりの田舎。こういう場所は元々トラフィックはスカスカ。ドコモにとっては、単にエリアを維持しているだけで(コスト対トラフィックで見れば)全くの無駄な投資にあたる部分。しかし、こういった部分が、ウィルコムユーザの補間目的でぐんぐんとトラフィックを計上するようになれば、施設と周波数の有効利用という面ではきわめて大きなメリットです。もちろん、そういった部分で吸い上げたトラフィックはそれに見合う売上としてウィルコムから受け取れるわけです。

と言うことで、ウィルコムから見れば、「ドコモと同じエリアにまでサービスエリアが広がり、なおかつ、カタログにはHSDPAの最高速度7.2Mbpsと言う数字を書ける」と言うメリット、ドコモから見れば、「辺境の遊休施設を有効活用して売上に転換できる」と言うメリット、それぞれがあるわけです。どちらから見てもこれはメリットの大きい話なんですよね。

3G他社に比べれば圧倒的に充実したエリアを実現しさらに拡充しているドコモですから、今後は他の事業者相手にも似たような案件を進めていく可能性はあると思います。ただ、モロに競争相手のau、ソフトバンクには心情的な抵抗があるでしょうね。また、当然ながら大喧嘩したイーモバには心情的抵抗もあるでしょうし、地方のエリアがまだまだ狭いイーモバに網を貸してしまうと予想外に網を圧迫する可能性がありますから、慎重にならざるを得ないかもしれません。とりあえず話を進めやすいのは、競合になりにくくかつそれなりに充実したエリアを持つ事業者、つまり、日本通信やウィルコムだった、と言うことかもしれません。

一方、私自身としては、強く主張しておきながらナンですが、まさか本当にやるとは思わなかった、と言う気持ちもあったりします。それは、前の一言でも書きましたが、やっぱりウィルコムって「超高プライド集団」なんです。「無線事業やってる自分らがなんで他社の無線網を借りなきゃなんねーんだよ、他社に頭下げるくらいなら自分で作ってやんよ!」ってくらいプライドが高いわけです。よもや、こんな話が進むとは思えなかったんですよ。

過去にもこのプライドのせいで機を逃してグダグダになったネタは山ほどありましたし、今の落ち目な姿も、無駄なプライドが招いた惨禍といってもいいくらい。プライドを捨てて柔軟な対応を進めていけば、こんなに惨めな状況にはなっていなかったはずなんですね。だから、今回のこの千載一遇のチャンスも、プライドに邪魔されてみすみすとりのがす事になるだろうなぁ、とぼんやりと思っていたわけです。

と言うことで、今回の件は意外だけどめでたい、と言うことです。もちろんまだ何かを合意したり具体的なサービスを作ってるわけじゃないよ、と言うお決まりの否認文句付きではありますが、日経一面でこれだけぶち上げるわけですから、日経としても本気で当てにいったネタであることには間違いなく、水面下で何らかの話が進んでいるのはおそらく事実でしょう。どんなサービスになるのか、期待したいですね。

と言うことで、ウィルコム3G参入かも、の一言でした。でわ~。

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