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2006/10の過去ログ


・PHSエリア拡大の難しさを考える

2006/10/30

ウィルコムのPHSは、PHSとは思えないほど広いエリア、と言うのが一つの売りとなっています。また、今現在でも携帯のエリアに近づこうとエリア拡充を続けているようです。しかし、本当に携帯並のエリアを実現できるのだろうか?と言うのが一つの問題。

まず、現状把握という意味では、私は好都合なことにドコモFOMA/PDCとウィルコム両方を使っていますから、使用感の比較ができます。で、普通の人が普通の方法(車など)で立ち入るような場所のエリアカバー率と言う基準で見ると、ドコモPDCが90%、ウィルコムは50%程度のカバー率というのが私の感覚です。

もちろん普段うろつく場所ではいずれもほぼ100%カバーされていますが、あくまで今まで立ち入ったことのある場所の面積(頻度ではなく面積)を積み上げていくと、と言う基準で見ると、やっぱりこれだけの差があると私は感じています。

さて、ではこのようなエリア差を実際に完全に埋めることはできるのか?と言うと、正直、非常に難しいと考えています。

まず、セル半径の限界という問題があります。PHSはTDMAですので、タイミングがずれると前後のスロットと干渉する可能性があります。これを防ぐために、それぞれのスロットにガードタイムが設けられていて、それが41.7マイクロ秒。これは、光(電波)が約12.5km進む距離。ゼロ距離端末との時間のズレは往復の距離で決まるので、片道で6km強が隣接するスロットに影響を及ぼさない限界となります。となると、現実的には5km程度までがセル半径の限界と考えても良いでしょう。

その点、携帯電話が標準で20km程度のセル半径を前提に作られているため、その差は約4倍、エリア面積で言えば16倍にも及ぶことになります。つまり、PHSと言う方式でめいいっぱいの大きさのセルでエリアを作ったとしても、携帯電話の16倍の基地局が必要ということになります。

ちなみにドコモPDCの基地局数は正確な数字は忘れましたが約2~3万局。ウィルコムの面積エリアカバー率がドコモの半分ほどと仮定すると、少なくともあと1万局に相当する基地局を整備する必要が有り、これはPHS換算で16万局に相当します。現在のウィルコムの総局数が16万ですから、ざっくりと倍に増やさなければ追いつきません。

そしてもう一つ問題となるのが、「ロケーション」です。携帯電話の基地局は山だろうが谷だろうがお構いなしに建っています。一方、PHSの基地局があるのはほとんどが住宅のある場所だけ。これは、PHSのバックボーンがISDNを使っていると言う大きな制限のためです。

PHSのバックボーンに使われるISDNはNTT東西のISDNサービスと同一でありいくつかPHS用のインターフェースが追加されたものなのですが、このISDNサービス自体が、NTT交換局から10kmを超える線路長となると提供不可能になると言う制限があります。

つまり、建てたい場所に向かってまずはNTT交換局舎からISDNの線を引っ張り出さなければならないし、その線の長さが10kmを超えるところには建てられないと言うこと。民家も何もない山道の途中をエリアにしたくても、そもそも技術的に線を引っ張れないと言う場所はエリア化不可能というわけです。

また、NTTの交換局にはPHS用交換機の設置が義務づけられましたが、これも「設備更改をする時に」という条件付き。つまり、古い交換機を更改せずに使っているような場所(たいていは田舎ですが)はそもそもNTT交換局がPHSに対応していません。エリアマップを見て隣り合ったいくつかの市町村がすっぽりエリア外になっているような場所は大概はこれが原因でエリアにできないと言う事情があるようです。

という感じで、全く単純にエリア拡充を叫んでもそうはいかないと言う事情もあったりするPHSのエリア。携帯電話のエリアに迫るのはかなり骨が折れそうだなぁなんて言いつつ、本日はこれにて。

※ITXの存在は忘れているわけではありません。ただ、ITXはあくまでも「音声トラフィックのバイパス用」で、呼制御にはISDNとNTT網を従来通り使っているとのこと。だからISDN線とNTT局舎はまだエリア拡大には必須条件なのです。


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高度化W-SIM登場

2006/10/28

と言うことでようやく出てきました、W-OAM対応のW-SIM、RX410AL

ポイントは、パケットでW-OAMに対応したことはもちろん、音声のBPSKに対応したと言うこと。これは非常に大きいです。

かなり前の一言でも考察した通り、音声をBPSKにすることで、実質のエリア半径を2倍近くにまで広くすることができます。もちろん音質は多少犠牲になってしまいますが、それでも16kbps、一般的な携帯電話より音声帯域は広く、またADPCMなので音声遅延はほぼゼロです。

と言うことで発売は12月中旬とのことなので、待ち遠しい所ではあるのですが、やはり、これこそが(ユーザから見た)W-SIMの決定的な利点と言えますね。

そもそも、W-SIMの利点と言ったとき、やはり一番は「無線技術を持たないメーカにも簡単に端末が作れること」と考えられます。しかし、これは作る側の勝手な都合。我々ユーザにとっては(多少安く他品種が得られるくらいで)たいしたメリットではなかったわけです。

一方、当初はユーザ側のメリットとしては、「複数の端末を所持して用途によってW-SIMを挿し換えて使い分けができる」と言うことが言われていました。しかし、私自身はこの言い分には余り納得してなかったりします。と言うのも、GSMやW-CDMAでおなじみ「(U)SIMカード」では、とっくの昔にこういうことは実現していたわけです。

そういうことを考えると、わざわざ無線機まで収めて不格好にでかくなっただけのW-SIMと、GSM系のスマートで薄いUSIMカード、同じことができるならUSIMの方がまだマシと言えるわけです。

しかしながら、今回、新しいW-SIMが出てきたこと、しかも、新しい通信方式に対応したものが出てきたことが、この状況を一変させます。

他のシステムでは実現できていない、「無線方式だけを挿し換える」と言うことが、このW-SIMで初めて実現したことになるわけです。端末はそのままで、SIMを挿し換えるだけで新しい通信方式での高速化やエリア拡大が望める・・・となると、これはユーザにとっては非常にメリットが大きいと言えます。

今回の新W-SIMの単体販売価格にもよりますが、単純に無線性能をUPさせるために端末を丸ごと買い換えるのと無線モジュールだけを買い換えるのを比べれば、そりゃ後者の方が安く上がることは当然です。また、使い慣れた端末を換える必要が無いと言うのも、特に端末に愛着を持っちゃうような人々には朗報と言えるでしょう。

と言うことで、この「端末と無線モジュールを別々にアップデートできる」という前代未聞のケータイシステム、開発の省力化や販売奨励金の節約以外にも、ユーザに対するメリットは十分にあると言うことが証明された今回の新W-SIM発売なのでした。でわでわ。

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真似っこソフトバンク

2006/10/26

さて、前回もちょこっと書きましたが、ソフトバンク、音声定額ゴールドプランに加えて、ブループラン、オレンジプランなるものを作りました。その詳細を見て、えーと、大爆笑。

なんかね、本当にドコモとauのプランをまるっきりコピーしてんの。いや、よく似た料金プランを作ったとかじゃなくて、繰り越しから家族割引から継続割引からパケット料金から、何から何までそのまんま。そして、基本料だけが200円安い、と。

つまり、ドコモ用、au用に料金システムをまるまるそのまま作ったと言うわけです。

何というか、これってある意味、ソフトバンクの敗北宣言ですよね。「魅力的な料金プランを自分で考えることができません」と宣言したようなものですよ。

んでもって、これはソフトバンクのマーケティング力の無さも露呈しています。このコピープラン、つまり、「他社がやれてるなら自分もやれるだろう」というだけのプラン。他社がマーケティングと利用意向調査を行い、「この料金ならこのくらいの利用量になって無線負荷はこのくらいになってARPUはこのくらいになるなぁ」とがんばって考えたものを、何も考えずにコピーするだけ。こりゃ楽ですよね。

そして、予想外割引にもそれは言えることで、ウィルコムが2900円でやってるんだからうちも当然できるよね、と単純にコピーしただけ。

おそらくこれらを考えたのは孫先生とその取り巻きの、言ってみれば「無線通信のド素人」たちなんでしょうね。同じWCDMAであるドコモとさえ、セル設計思想やバックボーン設計思想は大きく異なっているはずのソフトバンクの携帯網、この上で全く同じプランを走らせると言うんですから、まさに無知による無謀。

auに至っては、「携帯電話である」ということしか共通点のない仕様。WCDMAとcdma2000はスペックこそ近いですが実際は似て非なるもの。音声とパケットを完全に独立帯域で運用するau網では、トラフィックの発生特性などは全く異なってきます。この上で正しく動いているプランを、全く違うシステムであるソフトバンクの網に移植するなんて、バカのやることです。

そして、定額プランに至ってはもはや言うまでもないでしょう。ウィルコムと同じ料金水準ではあっという間に無線が破綻することは必至。さすがにこればかりは旧ボーダフォンの方から強烈な歯止めがかかったと見え、加入制限は厳しく料金も高く時間帯制限も付くと言う、劣化コピーになっています。

と言うわけで、まぁ何というか、素人が考えればこうなるよなぁ、と言うのを地でやってくれちゃったわけで、さすがは孫先生だなぁと爆笑・・・もとい、感心した今回の発表なのでした。でわ。

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技術解説:なぜビルではケータイは使えない?

2006/10/26

そうそう、ちょっと前に質問をもらってたんでした。と言うのが、「ビルの高層階では携帯やPHSの電波が届かないのはなぜでしょう?」というもの。

これはちょっと考えれば確かにおかしいことなんですよね。ビルの高層階というと、まぁせいぜい100mか200m程度の高さ。一方、携帯の電波なんてのは何kmも届くわけで、と考えると、こんな目の前に基地局があるのに届かないなんておかしい、と言うわけです。

この答えは、「電波の指向性」にあります。通常水平面内で議論されることが多いこの「指向性」ですが、特に今回問題となるのは、垂直面内の指向性。つまり、アンテナを真横から見て、どのように電波が発射されているか、と言うことです。

先に答えを書いてしまうと、携帯やPHSの基地局のアンテナは、それを真横から見たとき、真横に対して非常に強い指向性をもっていて、上下方向にはほとんど電波は出ていません。これには二つの理由があります。

一つは、アンテナの利得(感度)を上げるため。

実は、理論上、理想的なアンテナの利得というのはどんなに巨大化しても絶対に上がりません。おかしな話かと思われそうですが、アンテナというのはその空間を飛んでいる電波を捕まえることが仕事なので、その空間に存在する以上の電波を掴むことは不可能なんです。

しかし例外があります。それは、ある一方から来る電波を掴むことをあきらめれば他の方向からの電波に対する感度を上げられる、と言うもの。パラボラアンテナなんてのを見ればわかりやすいかと思いますが、あれは「後ろや横から来る電波をあきらめることで前方から来る電波を極限まで掴みやすくする」という形なんです。

この法則は、アンテナと名がつけば必ず当てはまります。つまり、利得(感度)の高いアンテナ、と言った場合は、必ずどこか感度の低い部分(方向)があることになります。このへん、Skynetさんの説明図(SKYNET アンテナ for PHS)がよくわかったりします。

と言うことで、「感度を上げる」というのが一つの理由なのですが、もう一つの理由は、全く逆に「上下方向の感度を下げる」ことだったりします。

と言うのが、携帯でもPHSでも、電波はただ遠くまで飛べば良いと言うものではないと言うことです。遠くまで飛びすぎれば、他の通信に対する妨害波になります。

ですから、特に携帯では、わざとアンテナをななめ下に向けています。電波がアンテナから真横に飛ぶなら、アンテナをななめ下に向けることで絶対に一定距離以上は飛びません。そして、この「真横に飛ぶなら」を確実にするために、上下方向の利得(感度)を下げる必要があるわけです。

と言うことで、なぜビルの高層階に電波が届かないかの理由がわかってきました。それは、様々な理由から電波は真横以外には飛ばないように指向性を付けられているから。さらに携帯電話だけで言うなら、飛びすぎないためにアンテナを下向きにされてもいるため、よりいっそう上方向には飛ばないようになっている、と言うわけです。

しかし最後に一つ。実は、ウィルコムだけは、ビルの高層階でも電話が使えることが多いです(特に有名ビル)。と言うのが、ウィルコムは思いっきりセオリーを無視して、高層階を狙うようにアンテナを上向きに設置しています。六本木ヒルズなんて、取り囲むように高層階を狙うウィルコムのビームアンテナが並んでいてなかなか壮観です。

これがなぜ可能なのかと言うのも、じつはDCAが関係あったりなかったり。と言うか、このDCAと言う技術、極論すれば「電波がどういう飛び方しても何とかしちゃうよ方式」、なんですよね。だから、上向きに電波を発射するなんて言う携帯電話にとってはとんでもない不作法も、無理矢理やっちゃうことができるわけです。

と言うことでなぜビル上層では電波が届かないのか、ついでになぜウィルコムはビル上層で使えることが多いのかを説明してみました。

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ソフトバンク音声定額(ゴールドプラン)を斬る!(?)

2006/10/25

さて、ソフトバンクの音声定額プランことゴールドプランをもう少し詳しく見てみましょう。

で、詳しく見てみればわかるのですが、いきなり大きな欺瞞が隠れています。それは、21時台から0時台は無料ではないと言うこと。この○時台という言い方もかなりひどいのですが(実際は21時~翌1時までの意味)、この時間帯の通話時間は200分までしか基本料に含まれていません。

つまり、これは言ってみれば変則的な通話パックプランに過ぎないと言うこと。しかしこれを「通話料0円」と宣伝しちゃってるわけで、これはあまりにひどい、なーんて思ったりします。

また、この21時~1時ってのはいわゆるピーク時間帯。TCAのデータブックで見てみると、この4時間に一日の通話の実に25%が集中しています。これが月200分までと言うんですから、平均的な通話スタイルなら、月800分が事実上の無料通話の上限と言えます。

また、同時におっきく看板を上げた「メール無料」も、実は大きな嘘が隠れています。と言うのが、無料になるのは「対ソフトバンク携帯で電話番号で送信するメール」だけ。電話番号でやりとりするSMSとMMSだけが対象で、他社宛メールは全て有料、例えソフトバンク同士でもメールアドレスでやりとりする分はすべて有料です。

と言うことで、「電話番号で送信するキャリア内メールだけが無料」というのをおっきく「メール無料」とやっちゃうのはさすがにひどいと言わざるを得ませんが、まぁなんというか、旧Dポも昔パックL以上でライトメールが無料になるときに同じようなことを言ったような言わなかったような(ガビーン)。

と言うことで、やはり音声定額の魅力は「いくら話してもタダ」と言う安心感なんですが、ソフトバンクではその安心感は「21時~1時を除く時間のみ」にしか得られないわけで、そう考えるとこの一番よく使う時間帯が定額対象外というのは、それだけでウィルコム定額プランとゴールドプランが競合しないものであるように見せるのではないかと思ったりします。

ただ、実際販売店への教育は難しいでしょうから(同時にドコモ・auのすべてのプランと割引サービスをコピーしたサービスも始まるので販売店の高負荷は極まるでしょう)、この点をきちんと説明できずウィルコム定額プランと同じように使ってしまい、後で通話料やメール料が課金されたと言うクレームが多発することは間違いないと思われます。

まぁなんだかんだ言って結局は割引込みで2880円という値段もいずれ引っ込めるんじゃないかと思ってたりします。いくら割り引きがあるとはいえ、ゴールドプランに加入すると言うことは基本料9600円のプランの契約書にハンコを押すということ。その周囲の割引やキャンペーンはいつでも引っ込めることが可能なんですよね。そこがおそらくソフトバンクがいざというときのために残してある切り札かなぁ、なんて思ってます。

と言うことで、ゴールドプランについてもうちょっとだけ詳しく見てみた今日の一言でした。

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タネあかし

2006/10/24

昨日はかつて無いほどのスピードで記事を追加したわけですが、実は昨日の記事は10月頭頃に書いて下書き保存しておいたものです(笑)。

そう、そのころにはすでに「ソフトバンクが音声定額を始める」って言う情報は業界内には伝わっていたんですよね。

料金水準も予想がついていてあとは本当の料金を埋めるだけにしておいた下書きにちょいちょいと発表された料金を追加して更新、と。

てなわけで、なんか加入条件がものすごく怪しいとかなんか変な時間制限があるとか言う微妙な部分には全く触れていませんが(そのおかげで音声トラフィックの予想にその部分が反映されてないです;苦笑)、実はそう言った細かいところは私も初めて知ったわけで、その辺はまた日を改めて考察記事を載せたいところ。

でわでわ。

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ソフトバンクが音声定額!?

2006/10/23

ソフトバンクが音声定額始めます。と言うお話。

まぁ、余り言いたくはないですが、コラム五十五号で予想したとおりになってしまいましたね。マイクロセルマイクロセルと言ってはいますが、ウィルコム(PHS)と携帯電話での容量差は、五倍はあるかもしれないけど十倍は無い程度と、私は考えています。そうなれば、携帯でもちょっと置局をがんばれば音声定額も実現可能、と言うわけです。

こうなると、ウィルコムにとってはまさしくバブル崩壊。純増数のがた落ち、あるいは大量解約のおそれさえあります。そして最後の砦は、言うまでもなくネットワーク容量の差による殴り合いでの勝負。

と言うことで、実際にこの音声定額がソフトバンクのネットワークにどのようなインパクトを与えるのかを考えてみます。

まず、現状把握から。これについてはデータが非常に少なくなかなか苦労するのですが、音声についてはMOUが200分弱と言いますから、データ量にすれば15MB前後(条件により変化)。

一方のデータについてですが、パケットの定額サービスができてきたこともありなかなか推測が難しいのですが、ドコモの例ではパケット定額の加入率が3割弱。そのすべてが50万パケットを使ったと仮定し、非パケット定額分を無視すると(実際無視できる程度しかARPUが残りません)、18MB/月となります。

と言うことで、音声:パケットのデータ量比率はざっくりと4:6となることがわかります。

そしてここから予測。ウィルコムの例から、音声定額を開始すると通話料が従来の6倍に増えたと言う実績があるため、単純に音声分を6倍すると、データ量比率は24:6となり、総データ量は30、つまり、ネットワーク全体で3倍のトラフィックが流れることになります。

現在のソフトバンク加入者が1500万ですから、これは、加入者が4500万に増えたのと同じインパクトを持つことになります。と考えると、実際にはドコモ加入者程度。ドコモと同じ程度のネットワークを構築できれば十分収容可能です。

ただしこの計算は、加入者が増えることを考慮していません。もしソフトバンクが本気で加入者を取りに行くのなら、あっさり1000万とか増えることになるでしょう。となると、必要なネットワーク容量は他社換算で7500万加入分。こうなるとかなり厳しくなってきます。

実際、ドコモは現在、特に都心部では3Gに割り当てられた3波15MHzをすべて投入しても足りないほど利用率が高まっています。これが4000万ちょいの加入者を持ったドコモ。もしこれが7500万加入だったとしたら、それこそデータは速度は出ないわ音声は低音質だわのひどいネットワークになることが予想できます。

にもかかわらず、1.7Gの追加帯域はおいそれとは利用できません。なぜなら、1.7Gの追加帯域を得るには、1MHz当たりの3G利用者数が規定されていて、既存3G周波数が15MHz以下で50万、15~25MHzで75万、25MHz超で100万の加入者が必要と決まっています。ソフトバンクの割り当て周波数は20MHz。つまり、3Gだけで1500万加入が無いとならないわけです。

しかも、ドコモ、auともにすでにそれぞれ2700万、2300万の3G加入者を持っていますから、同時に申請しても割り当て当たり加入者数の高い方が勝ち、と言うルールがあるために、ソフトバンクの申請は却下される可能性もあります。多くても1波5MHzしかもらえないと考えられます。

となると、さらに増え続ける加入者と増え続ける音声トラフィックをさばくためにはひたすらマイクロセル化を進めざるを得ませんが、噂によればソフトバンクに変わってから主要な工事業者はそっぽを向き、主要なロケーションはドコモ・auに占められている現状、基地局新設はかなり時間がかかると見ざるを得ないでしょう。

と言うことで、これから加入者が一気にソフトバンクに流れ込むでしょうが、それに伴いソフトバンクの品質は一気に落ちていくことになるでしょう。しかし、一旦この価格で音声定額を提供すると言ってしまった以上、ソフトバンクはこれを止めるすべはありません。せいぜい、加入審査を厳しくしたり加入条件を厳しくする程度しかできない訳です。

実際この9600円という価格、他社ユーザにとっては、ウィルコムを追加するのが良いかMNPを使ってソフトバンクに乗り換えてしまうのが良いか悩むくらいの値段とも言えるので、短期的に膨大な加入者が流れ込むことは無いでしょうが、既存ユーザが大挙して加入する可能性は十分にある価格。ネットワーク急いで整備しないとやばいっすよ、孫先生、と言うところでしょうか。

と言うことでウィルコムにも一縷の望みはなきにしもあらず、と言う所ですが、実際にネットワーク容量の差が露見するにはかなりの時間がかかります。その間にどれだけ現状の加入者を維持できるか、がウィルコムにとって生死を分ける天王山となるでしょう。と言うことで本日はこれにて。

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技術用語解説シリーズ:DCA

2006/10/20

PHSの技術をちょこちょこ解説してみるシリーズ(シリーズ?)。今回は、ウィルコムの宣伝文句の一つでもあるDCA(ダイナミックチャネルアサイン;自律周波数分散)について解説してみます。

さて、そもそもPHSと言う方式、周波数の利用という面からは、二つの特徴的な性質を持っています。それは、すべてのセルで同一の制御周波数を使うことと、すべてのセルに元々通信用周波数が指定されていない、と言うこと。

例えば、他の規格、例えばPDCでは、すべてのセルに別々の通信用周波数をあらかじめ割り当てておきます。また、WCDMAのような次世代規格でも、すべてのセルで同一周波数を繰り返し使えると言う利点は同じでも、それをあらかじめ割り当てておく必要がある、と言う意味ではPHSとは大きく違ってきます。

普通に考えれば、通信に使う周波数をあらかじめ割り当てておく方が制御は簡単です。端末は基地局をサーチしてその基地局に接続したいと要求を出し、要求が通ればその基地局に割り当てられた周波数で通信を開始。あらかじめ他の基地局との混信が起きないように周波数を割り振ってあるので干渉の心配をする必要はありません。

しかし、PHSでは違います。PHSはあらかじめ割り当てられたのは制御用周波数だけ。端末はまずその制御用周波数をサーチし、基地局を見つけます。次にその基地局に接続したいと要求を出します。

ここからが他と違っていて、要求をうけた基地局は即座に全部で数十個ある通信用周波数をサーチします。そして、誰も電波を送信していない通信用周波数を見つけると、端末に対して、この周波数で通信しましょう、と返答を出すわけです。

そしてこれは、通信が新たに要求されるたびに同じことが行われます。例えば、一つの基地局に複数の端末が接続していても、そのすべてが違う周波数を使っています(同じこともありますが)。極端な話をすると、一つの端末が複数のスロットを使うような通信(64kPIAFSや4xパケットなど)でも、それぞれ異なる周波数を使うこともあります。

と言うことで、PHSでは、一つの基地局について、すべてのスロット(3スロット)×すべての周波数(約80キャリア)の通信パターンがあり、このパターン数が、非常に近い隣のセルとの混信を起こしにくくする仕組みとなっています。

ただし、実際には問題もあります。と言うのが、無線LANの設計などでも問題になる「隠れ基地局(端末)」問題。基地局AとBが東と西にある程度離れて位置しているとして、基地局Bのセルエリア東側に端末Cがいて、BとCが通信し、基地局Aには基地局Bも端末Cも電波が届かないとします。このとき、基地局Aのセルエリア東側(基地局Bに近い側)で端末Dが通信開始するときに、基地局Aが基地局Bが使っているのと同じ周波数を割り当ててしまう可能性があります(AからBが見えないため)。もしここで、基地局Bからは端末Dに電波が届くと言う位置条件だと、端末Dにとっては基地局Bは干渉波になってしまい、通信が正しく行われません。これは容量の低下にも直結します。

これを解消するのがウィルコムが使っているアダプティブアレイ制御で、特定の方向、特定の位置の端末以外には電波を送らないようにする仕組み。これで基地局Bからは端末Cにのみ電波を発射するようにすれば、DにはBの電波が届かず無事に通信可能となります。実はこのアダプティブアレイは、PHSのような送受信が同じ周波数を使う方式(TDD)でしか使えず、PHSのコンセプト策定当初はアダプティブアレイの利用など考えられていなかったことを考えると、DCAによる問題点をこの方法で回避可能となったことはある意味幸運と言えます。

と言うことでウィルコムの使っている無線技術はすべてがかなり複雑に関係し合っているので一つを取り出して説明するのは難しいのですが、今回はとりあえずDCAを説明してみました。また機会があれば別のネタを取り上げてみます。と言うことで今回はこれにて。

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・070定額・・・うわーい

2006/10/18

わー。わーわーわー。わー。定額プランの無料通話対象が070全部にと言う発表。

ずーいぶん昔に、MNPが始まってもどうせ蚊帳の外なら、いっそ番号とキャリアがぐっちゃぐちゃになる090/080と差別化して「070ならウィルコム=定額プラン対象ですよ」なんて無茶を言っちゃえ、なんて言ってた訳ですが、もちろん前提はドコモPHSがサービスを終了する、と言うこと。

なので、ドコモPHSがサービス終了宣言をするまではこういうことは言いにくいだろうなぁ、なんて思ってたんですが、ウィルコムは見事に裏を突いてくれましたね。070なら定額です、と言いたいがために、ドコモPHS、アステル各社相手の通話も無料にしちゃったわけです。

なんというかね、やられた、と言うのが正直な感想。MNPを逆手にとった宣伝をするために、ドコモPHS・アステルへの通話を無料にするなんて言う大転回をしてしまうとは思ってなかったもので。とはいえ、このためにここまでやると言うことは、ウィルコムがMNPを逆手にとって070だからこそと言うものをもっと強く世間に押し出す強い意志を持っていることを示しているわけで、これはファンとしては非常に心強い一手と言えます。

と言うのもですね、他社070を定額にしても、ウィルコムにとっては直接何の利益も無いんですよね。今時他社PHSを使ってる人なんてほとんど見ないですし、それがあるからウィルコムを、なんて言うことも無いでしょうし。つまり、これは、今後「070」を強力にプッシュしますよと言う意思の表れと私は見ちゃったりします。

ところですっごいくだらない話をします。ドコモPHSへの接続料とかどうするんでしょうね。いくら何でもこれが定額になるとは考えられないので、通話分きっちりドコモからとられるはずなんですが。全部ひっかぶるんですかね。まぁたいしたボリュームがないので懐は痛まないと読んだと言うところでしょうか。

もし私がドコモのすごく偉い人でウィルコムのことが大嫌いでなんとしてもウィルコムにいやがらせをしたいと思っていたとしたら、すぐにドコモPHSの新規受付を再開してしかも基本料も500円とかいう破格値を付けて売り出しちゃいます。ドコモPHSは着信用に売れまくりウィルコムはドコモPHSへの接続料で破産というわけです。わはは。

なんてくだらないことを言いつつも、ここまでやってまで「070」を盛り上げようと言うウィルコムの気概に感動なのです。と言うか、MNP不参加はもしかしたらここまで狙っての不参加だったのか?と妄想してしまうほど私は感動しているのです。

と言うことで世間的にはWS009KE&高度化W-SIMの方が盛り上がってるっぽいですがあまのじゃくな私は070定額について一言を書いてみたりするのでした。でわ。

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広帯域PHSの可能性

2006/10/16

さて、次世代PHSの話で盛り上がってる(?)最中ではありますが、そもそも次世代PHSが本当に今のPHSと互換性を保っていられるか、ってのが問題だったりします。と言うのも、最低5MHzという超広帯域、これはPHSで言えば17キャリアをまるまる占拠する広さ。しかもこれだけ広帯域だとそれなりにガードバンドも必要で、おそらく20キャリアくらいはがっつり食っちゃうだろうと思われます。

実は今のPHSにこれだけのキャリアがすっぽり入る帯域ってのは、二カ所しかありません。制御キャリアや自営用キャリアでぶった切られているため、使えるのはわずか2波。このため、現在のPHS周波数帯では次世代PHSはサービス不可能という事情があります。と言う理由で専用帯域が必要だったりするわけです。

と言うことで、この次世代PHSってのはかなり「ぶるじょわ」な通信規格となってしまいそうで、相変わらず従来のPHSを高度化した方式の推進も必要であろう、と言うのが私の考え方だったりします。

と言うことで、高度化と言えばW-OAMでおなじみの変調方式変更による高速化。しかし、すっかり忘れられていますが、PHS高度化にはもう一つ重要な高度化方向があります。それが、広帯域化。

現在、PHSは300kHzの帯域を使ってシンボル速度192kspsのサービスを展開していますが、これを900kHz、640kspsにパワーアップすると言う高度化規格が、すでに作られていたりします(640kspsってのはたぶん確定値じゃないです)。

こうなると、今と同じく、8PSKで8xサービスを行うとすると、一気に1Mbpsを超えます。単純比例で考えて1.36Mbps。16QAMまで行けば1.8Mbps。3Gの各方式による、2~3Mbpsと比べても遜色ない速度が出せることがわかります。

そしてこの方式、もちろんPHSの拡張なので、従来のPHS周波数プランにも相性が良いように作られています。先ほども書いたとおり、ちょうど900kHzというのは3波に当たるため、30波とかその程度のPHSの各公衆用帯域でも十分な波数がとれますし、ちょっと空いた帯域にもするりと入れるくらいのコンパクトさでもあります。

実際の所、モバイルで20Mbpsもの速度を必要とするようなシチュエーションがそうそうあるとは思えず、それよりは、もっと広いエリアでもっと安定して使えるものが必要、と言うのがモバイルに対する要求だと思えるわけです。そして、広いエリアで安定して使えると言う当然の要求を満たしたまま、環境が良ければユーザが意識することなくより高速な通信ができる、と言うのがモバイルに求められていること。そういう需要を満たすためには、すでに全国をカバーした方式と完全に互換性を保ったままいかにそのスペックを向上させるか、と言う方が重要と言えます。

こういう意味では、cdmaOneから2000、1x、EVDO、Rev.Aと完全互換のままエリアと高速性を両立させサービス拡張をしていったauのやり方は実に王道であり、モバイルデータ市場では今やウィルコムを押さえてトップ人気とさえ言われていることも当然と言えば当然と言えます。

と言うことで、次世代PHSへのジャンプアップも結構ですが、やはり互換性を保ったままの高速化というのも重要と思うわけで、多値化による高速化ももちろん、広帯域化も組み合わせてせめて現状の3G程度のスペックを、と思ったりする今日この頃なのでした。それでは~。

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